笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

東京ポッド許可局

鳥居みゆきがリズムネタをやったのは単独ライブを続けるため

前回は「ネタ中に観覧席から悲鳴が上がる現象を芸人たちはどう受け止めているのか」について書きました。「M-1グランプリ」や「キングオブコント」などの賞レースにおいて、準決勝から決勝に進むと、戦いの場が「お笑いライブ」から「テレビ番組」に移ります…

タイガー・ジェット・シンの味わい深いエピソード

タイガー・ジェット・シンは生粋の悪役レスラーなのか、それともキャラクターを演じているのか。サーベルを振り回しながらアントニオ猪木と数々の死闘を繰り広げてきたタイガー・ジェット・シン。普段聞いているラジオで彼にまつわるエピソードをいくつか耳…

時代の空気をつかんで大ヒットを飛ばした尾崎紀世彦「また逢う日まで」と東京ロマンチカ「小樽のひとよ」

尾崎紀世彦「また逢う日まで」と、東京ロマンチカ「小樽のひとよ」。このふたつの曲には共通点があります。それは元となる曲が存在し、その曲の歌詞を書き直して発売されたという点です。つまり歌詞を書き直したことで時代の空気をつかみ、国民的ヒットソン…

「人志松本のすべらない話」で結果を残すには最後にオチをつけることが重要

「人志松本のすべらない話」で求められるものとは何でしょうか?もちろん「すべらない話」という武器です。しかし、それだけでは足りません。ダウンタウンの松本人志が座長であることを理解した上で、戦う必要があります。とりわけ吉本所属ではない関東の芸…

THE ALFEEが持つ大衆性

「お笑いの人たちが、まずボケで出したくなっちゃうグループですね」。これはクイズのヒントです。そしてその答えは、3人組音楽グループのTHE ALFEE(ジ・アルフィー)でした。 芸人はボケのフレーズにTHE ALFEEを使いがち 2014年8月22日放送「ラブレターズ…

小説でいろんな自由が許されるのは読んでいる人が少ないから

又吉直樹と羽田圭介。今年7月に芥川賞を受賞した2人は、間違いなく2015年を代表する人物でしょう。最初は又吉フィーバーの影に隠れて「又吉じゃないほう」なんて呼ばれたりした羽田さんも、明け透けなキャラクターが徐々に浸透していき、今ではテレビに引っ…

不自由さが楽しいマキタスポーツとオードリー若林

マキタスポーツさんは以前、スケボーの面白さに気付いた話をされていました。するとその翌週、オードリー若林さんがゴルフの魅力を知ったと語っていました。面白いことに両者がハマった理由が同じでして、それは「不自由さ」だと言うのです。 いけ好かないと…

ラジオ好きが持っている「距離感」

ラジオ好きな人には、ある共通点が存在すると思われます。それは「距離感」です。具体的な説明をするために、小説家の朝井リョウさんとDJのRAM RIDER(ラムライダー)さんの例を紹介させて下さい。彼らがラジオ番組のゲストに呼ばれたときの振る舞いを見れば…

つまらない作品を観ることで面白さを見つける力を養う

「失敗から学ぶ」。最近このテーマについて語っているラジオ番組に遭遇しました。しかも2週連続で。 つまらない映画を鑑賞することで面白さの本質を考える 2015年1月20日放送「大谷ノブ彦キキマス!」(ニッポン放送) パーソナリティはダイノジ大谷ノブ彦。…

流れ星とワム!に見るコンビの妙

少し前に、漫才師・流れ星のインタビュー記事を読みました。コンビならではと思われる興味深い話が出てきたりして、「コンビの関係性」について改めて考えるきっかけになりました。 流れ星が「THE MANZAI」で披露した漫才「ひじ神様」誕生秘話 流れ星、ネタ…

グレーゾーンを楽しむ姿勢

「キャラを演じているんでしょ?」と切り込み、「実はこういう人だ」と素を暴く。こういった発言で爪痕を残そうとする人が最近のバラエティ番組で増えている。そんな話をよく聞きます。 キャラを暴くのが早すぎる 2014年7月16日放送「山里亮太の不毛な議論」…

劇団東京

今年4月から始まったラジオ番組「アルコ&ピースのオールナイトニッポン0(ZERO)」。私は、毎週欠かさず聞いています。と言っても、放送時間が平日の午前3時~5時なので、録音したのを後日聞くっていうスタイルなのですが。昔で言うオールナイトニッポン2部…

ネタに自分らしさが出るのを待つ物語

2011年の年末に行われた漫才日本一を決める「THE MANZAI」。この番組でブレイクして、16年の下積み生活から解放されたのが、お笑いコンビHi-Hiです。そんな彼らが初の単行本を発売。芸人生活18年を含む高校時代から成功するまでの23年間を綴ったノンフィクシ…