笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

ビートたけしが見せた神の手

夏休みも終わってしまい、連日の猛暑と相まって、精神的にも肉体的にも項垂れている中、もう一度原点に帰るということで「ちょっとヒヒ話」を探していました。
だいぶ前になりますが、さまぁ〜ずのトーク番組「さまぁ〜ず×さまぁ〜ず」で話されていた「平成教育委員会」でのビートたけしさんの行動について、今回はご紹介させて下さい。

間抜けの構造 (新潮新書)

間抜けの構造 (新潮新書)

ここで話さないと一生埋もれたまま

2009年4月29日放送の「さまぁ〜ず×さまぁ〜ず」。

三村「報告すっとご本人が照れると、でも、報告しないと、この話って一生埋もれたまま、俺らしか知らないで終わるケースってある」
大竹「あります、あります、何々、それ教えて」
三村「あの〜、『平成教育』に俺ら参加させてもらったときさ、『神の手』の話、これすげ〜いい話・・・」
大竹「なんだなんだ、急にどうした?それがなんだ」

この話をしようと思って、3ヶ月暖めていたという三村さん。どことなく意を決したような雰囲気で話し始めます。

「平成教育委員会」のスペシャルに呼ばれたさまぁ〜ず

三村「もう出来事としては4年ぐらい前、まあ他局ですけど、『平成教育委員会』ってたまにスペシャルやるよね」
大竹「やりますね」
三村「予備校は毎週やってるけど」
大竹「ええ」
三村「たけしさんがやる本編・・・」
大竹「スペシャルね」
三村「に、以前呼ばれたことがある」
大竹「うん」
三村「で、その、たけし師匠がね、当たると、このすごい高級食材が食えます!みたいなシチュエーションがあって」
(無言でうなずく大竹)
三村「(ビートたけしが)『この高級食材をじゃあ、俺がまず・・・』つって、軍団さんとかみんな、俺らも『ちょっと!ちょっと!何で食べちゃうんですか!』みたいなシーンだったんだよな?あれな?確か」
大竹「ありました、ありました」
三村「あれが、2回ぐらいガーッてやって」
大竹「2、3回あった」
三村「2、3回あった、で、4回目のときに、たけしさんのとこを囲むから、一瞬カメラの視界に誰も居なくなる、囲んでる周りの人しか居なくなる」

要するに、ビートたけしが高級食材を食べようとする。すると、生徒らがツッコむためにやってきて周りを取り囲む。結果、ビートたけしはカメラに映らない状態に。

高級食材を食べようとするボケを連発するビートたけし

大竹「カメラがいろんな人の後ろを撮ってる」
三村「そう、いろんな人の背中を撮ってる感じになるから、で、そんときに、俺『神の手』を見たんだけど」
大竹「ふふふっ」
三村「たけしさんの持ってる箸が、大竹の手に渡った」
大竹「そうです」
三村「これ、どういうことか分かりますか?大竹の手に渡った、俺、その一部始終見てたんだけど、で、席を立った、たけしさん」
大竹「はい」
三村「で」
大竹「俺はもうね、だから・・・」
三村「察するべきことはひとつでしょ」
大竹「はい、俺が食う、っていう」
三村「そう、だからこのスペシャルで、大竹さんが座って、蓋を開けたら(取り囲んだ人たちが居なくなると)大竹さんが食ってて、『お前が食ってんじゃねえよ!』と、俺も見えてたから、すげ〜タイミングで行けたんだよ」
(お客さん感心)
三村「で、その後、何事もなかったかのように、たけしさんも『お前が何で食ってんだよ!』って来たわけね」
(うなずく大竹)
三村「でも、実は、箸を渡すっていう・・・」
大竹「しかも俺みたいな・・・」
三村「うん」
大竹「俺みたいな誰だか分かんねえヤツに、渡してくれたんです」
三村「(箸を渡す動作をしながら)『お前、今日そんなボケてねえよな』みたいな空気で」
(お客さんから感動の声が起こる)
大竹「だからなんにも・・・、泣きながらだから見えない」
(お客さん笑)
三村「わっはっはっはっはっ」

そのときの様子を思い出し、噛み締めるように語るさまぁ〜ずの2人。

大竹「ボケの飯が見えなかったよ」
三村「ボケの飯を味わえなかった!」
大竹「味が分かんない!」
三村「高級食材を」
大竹「塩味しかしなかったよね」
(お客さん笑)
大竹「泣いてたから」
三村「俺も泣きながら何を食ってんのか分かんなかったよね、お前が」
大竹「あっはっはっはっ」
三村「美味しい肉的な匂いがしてるけど」
大竹「お前も泣いてたのかよ」
三村「俺もその、コンビとして現場にそこに居てね、うわっ、なんだこれは・・・」
(笑顔から真顔になってうなずく大竹)
三村「このサービス・・・」

ちょっとどころか、めちゃくちゃいい話。本当にビートたけしさんはこういう話の宝庫ですよね。まとめたら一冊の本になっちゃうでしょう。そして、こういうことを本人が絶対語らないのがカッコイイです。

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