笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

旅立った先輩たちが日本の若者へ遺してくれた言葉

ゴールデンウィークの終わりは家に居たので、昔に録画してたお笑い番組を見て過ごしました。やっぱりウッチャンナンチャン関係が多いのですが、その中で思わずじっくり見てしまった番組がありました。それは2008年の元旦に放送された「まだまだ日本はよふけ謹賀新年スペシャル」です。
5年ぶりに復活したこの番組。かつてゲストで登場した方々の中には、惜しくもお亡くなりになった方もいて、そんな方たちが日本の若者へ遺してくれた言葉を番組では紹介していきます。

瀬島龍三―参謀の昭和史 (文春文庫)

瀬島龍三―参謀の昭和史 (文春文庫)

早坂茂三「少しずつしか利口になれない」

2008年1月1日放送の「まだまだ日本はよふけ謹賀新年スペシャル」。

23年間にわたって田中角栄の秘書を務める。以降は政治評論家として活躍。2004年6月永眠(享年73)

若いときは何やってもいい、恥をいっぱいかいて失敗して、その、くそしょんべん百石も浴びせられて、地べたを這いずり回るほど苦労した方がいい、そうするとね、少しは利口になってくるんですよ
人間はね、いっぺんに利口になれねえんだって、少しずつしか利口になれないんですよ
で、それを私は若い人にね、なんか一言言えというならばね、好きなことをやれ、ただね、始末は自分で付けろ、これだけだな

黒木靖夫「若者が文化を作る」

元ソニー取締役。SONYのロゴのデザイン、あのウォークマンの商品化を手がける。2007年7月永眠(享年74)

あのね、私のばあちゃんが安政5年生まれだったの、親父が日露戦争にいったの、でね、安政5年のばあちゃんは明治になって、そのときにね、「近頃の若者は」って言われたらしいんですよね、うん、それを調べていったらね、エジプトの象形文字に、紀元前4000年ぐらい前、象形文字を解読したら「最近の若いやつはなってない」って
つまり人類が始まって、すべてやっぱり最近の若い奴は何なんだ、という思想があったんですね、ところがそう言われた連中が、良いか悪いか別にしましてね、今の社会を作ってくるんですよ
で、一番日本でそういう事件が大きかったのが何かって言うと「元禄」ですね、あんときに初めて若いのがですね、要するに着物をでれっと着て、帯をこうして(横にずらし)、草履で歩くわけです、つまりウォークマンですね
あれを見てね、当時の古老たち、「あの連中何なんだ」って言ったに違いないんですよ、にもかかわらず、あの連中が絢爛な元禄文化を作っていく、文化なんてそんなもん

岡本敏子「男の子を元気にして」

岡本太郎の養女。生前の岡本太郎を50年に渡って支え続け、太郎の死後も作品を世間に向けてアピールし続けた。2005年4月永眠(享年79)

本当にね、日本の人が元気が無いと思うのね、もっともっと自分のやりたいこと、やりなさいよって言いたいの
それからね、今日女の方が割りに多いから言うんだけどね、女の方がね、あの〜男の子がなんかちょっと、こんなことやりたいんだけどな〜って言えないでいるときにね、「あら、それはいいわね〜」って言ってあげればね、みんな元気になるのよ、男の子が元気でないと女の子はつまんないのよ
なんかやりたそうなときにね、けしかけてあげるのよ、「ああ、それはいいわね〜、ああ、すごい」って言ってあげれば、どれほど元気になりますか、それであなた、男の子が元気になったら女の子もっとずっと楽しくなるのよ
やって、けしかけてね、もっともっと男の子を男の子にするんですよ、そしたら楽しいよ〜、両方とも良くなるんだから

小田実「一人でもやる一人でも止める」

作家。ベ平連を結成。反戦運動の支柱として活躍。阪神大震災後には被災者支援法制定にむけて戦う。2007年7月永眠(享年75)

やりたいことは一人でもやる、一人でも止める、それをやって欲しいな、そしたら日本良くなるよ、そりゃ自由ってことよ、ね、要するに一人でもやるんだと
例えば、君が代を歌いたければ一人でもやる、そんなみんなで歌うんじゃなくて、一人でも止める、歌いたくなかったら一人でも止める、それから始まるの全ては、それは自由ってことだよ、制服を着たい人は一人でも着たらいい、着たくない人は着たくない、それを徹底する、みんながそれぞれ徹底するってことをやる必要があるね
あまりにも右を見て左を見て何もしないでしょ、結局は、一人でもやる一人でも止める、ってことを是非若者にやって欲しいな

後藤田正晴「若い者に任せて大丈夫」

元警察庁長官。元官房長官。元副総理。主張の鋭さからカミソリ後藤田の異名をとる。2005年9月永眠(享年91)

今の世の中良くするためにはね、若返りをすることが大事だ、若い者に任せて大丈夫だと
テレビに出てくるときのね、野球の選手にしろね、サッカーの選手にしろね、陸上の選手にしろね、マラソンの選手にしろね、全てがね、この顔の表情と目を見てみろってんだ、この目の輝きのある人間がどうして滅びるんだっちゅうんだ、滅びるわけが無い
だから茶髪なんてのはね、ありゃ一時の流行だからあんなの良くないよ、良くないけれど、だからといって中身がダメだっていうのはどこで言うんだ、やっぱ若返らなければ世の中良くならない
そうするとね、僕が叱られるんだよく、政治家にそれを言うとな、己は82まで政治をやっとって何を言ってるんだと、(なんともいえない笑顔の後)言われてみりゃその通りなんだ

瀬島龍三「本分を守ってもらいたい」

元大本営参謀として日米開戦の命令書を書く。終戦後、11年間シベリア抑留。帰国後、伊藤忠商事を巨大総合商社に育て、国鉄・電電公社の民営化に尽力。2007年9月永眠(享年95)

あの、大変おこがましいことを申しますけどね、国の将来をしょっていかれる若い方々に次のことをお願いしたいと思います
ひとつは、本分を守ってもらいたい
と申しますのは、学生は学生としての本分がありますし、会社員は会社員としての本分がありますし、公務員は公務員としての本分があります、それをきちっと守り、かつ、努力をして頂きたい、これがひとつですね
もうひとつは、将来にビジョンを持って、それに対して全力を傾けて努力してもらいたい、そういうことを若い方々にお願いをいたします

笑福亭鶴瓶に南原清隆と香取慎吾でやっていた「日本のよふけ」、番組の最後、赤さんが「日本のよあけ」となればいいなとコメントしたのが印象的でしたね。なんかぐーたら休んでいたゴールデンウィーク、最後に自分を見つめ直すことになるとは思いませんでした。^^;