笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

博多大吉の会心の一撃

博多華丸・大吉、特に博多大吉に魅了されたヨシモト∞での1コマをまたまた紹介したいです。

わたしと野菜のおいしい関係 ―知って、作って、食べて (趣味Do楽)

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博多大吉の会心の一撃

2008年1月1日の「ヨシモト∞」。あべこうじ・佐久間一行の180分。

2008年元旦、あべこうじ・佐久間一行の180分に博多華丸・大吉がゲストで登場。
番組冒頭に元旦にありがちな「今渋谷に来れば番組に出られるよ」と、あべこうじが吉本の若手芸人へ呼びかけます。
そして、博多華丸・大吉とアップダウンとのトークで暖まっていた会場に、とっしー、どりあんず平井、という福岡吉本にいた若手芸人がやって来ました。しかし彼らが舞台に上がってもお客さんの反応はほとんど無いのです。「いったい誰なんだ?」的なお客さんも居たはず。

それを感じ取ったのか、博多華丸・大吉は、彼らの福岡時代でのエピソードを話しつつ、とっしーは福岡時代の入りたての頃は強烈なインパクトだったけどあのときがピークだったと、上げては落としてという感じで、お客さんを振り向かせようとしていました。そんな話の流れで、とっしーがネタをやったりしますが、まったくウケず。
それなのに、どりあんず平井が、さらにネタを振ってハードルも上げてしまうのです。

平井「あの〜、歌をすぐ歌ってくれるんですよ、あの〜自分の歌ね、メロン好きの歌知ってます?」
華丸「知らない」
あべ「何?メロン好きの歌って」
平井「(とっしーの顔を見ながら笑顔で)俺、大好きなの、これ」
とっしー「福岡時代、本名でやったときの歌があるんです」
あべ「ちょっと教えてもらえます?」
とっしー「じゃあ、ちょっと、立って・・・」
平井「今ではね、ムーディーとか歌ってますけど、元祖はとっしーですからね」
華丸「なるほど」
(とっしーはネタの歌を30秒以上も歌い続けて会場は静まり返る)
平井「(ネタ終了後、笑顔で拍手しながら)気付いたと思うんですけど、良い声でしょ?」
あべ「まあまあ良い声」
佐久間「(フォローするかのように)良い声、良い声」
平井「通る声で」
大吉「(真顔で)いっつもお前に言いよるけど、としお(とっしー)、人生で一番大事なのは時間だぞ」
(会場大爆笑)
大吉「時間返せよ!みんなに」
あべ「とっしーの歌始まったらすげー帰っていく」
大吉「福岡芸人、基本的に心強いんよ、受け身しっかり取るんよね〜」

「時間返せよ!」って、おそらく会場にいるお客さん全員が思っていたことをズバッと言ってくれた、博多大吉。
もうこのときの心のスッキリさったら無かったですね。そのあとにきちんとフォローもするところも憎いです。この一連のやりとりを見て、私はさらに博多華丸・大吉の虜となったのでした。