笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

竜兵会の新メンバー候補として山里亮太を挙げる上島竜兵

「竜兵会は崩壊している」。

先日放送された「竜兵会のオールナイトニッポンGOLD」で、土田晃之さんがこのように発言していました。

竜兵会とは、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが主催する飲み会のこと。最初は太田プロの後輩芸人と東高円寺で飲むだけの集まりだったのが、徐々に注目を浴びて活動の場を広げていき、最終的には「アメトーーク」の企画になるほど大きな派閥に成長しました。
そんな竜兵会が今はもう崩壊していると言うのです。

10年前が竜兵会のピークだった

2014年4月18日放送「竜兵会のオールナイトニッポンGOLD」(ニッポン放送)

パーソナリティは竜兵会(ダチョウ倶楽部の上島竜兵と肥後克広・土田晃之・デンジャラス安田和博)。

オープニングで、そもそも竜兵会の存在自体が怪しいという話になります。

上島「まあ竜兵会、竜兵会って言っても、最近あんまり会う機会がね」
土田「だから竜兵会なんかないですもんね」
上島「ないことはないんだけど」
土田「崩壊です」
肥後「崩壊、崩壊」
上島「いや、崩壊ではないよ」
土田「だって有吉とかが暇なときに、有吉なんて15日連続でね、ダチョウさんの飲んでるときがあった」
上島「うん、あった」
土田「もう安田さんとかもしょっちゅうね」
安田「ありましたよ」
土田「僕だって週5日参加したり」
肥後「そうそう」
土田「あんときは竜兵会かもしれないけど」
肥後「約10年ぐらい前だよ」
上島「10年も前じゃないよ~」
土田「いや、10年前、10年前」
安田「もう10年経ちますよ」

10年前が竜兵会のピークだった、と語る上島さん以外のメンバー。

土田「今だって上島さんと飲むのなんてもう、半年に1回ぐらいしか」
(スタジオ笑)
土田「だから竜兵会なんてねえんだもん!有吉にこないだ会って、有吉に『上島さんと飲んでます?』つったら、『飲んでねえよ』って」
上島「そりゃあ、お前らは忙しいからだよ、でもリーダー(肥後)とは結構ちょこちょこ飲んでるよな?」
肥後「ちょこちょこ飲む……まあまあ」
安田「前ほどじゃないと思いますよ、俺もだってそうでもない」
土田「あっ、飲んでないですか?」
安田「俺もそんなでもない」
上島「だってお前んとこは、安田んとこは、子供できたからさ~」

有吉さんや土田さんは売れっ子芸人になり、テレビの仕事が忙しくて参加できない。他のメンバーも安田さんのように家庭を持つようになりました。竜兵会が崩壊している原因は、主要なメンバーが充実した生活を送れるようになったから。つまり上島さんによって引き上げられた後輩たちが巣立っていった結果なのです。

とはいえ、上島さんはちょっぴり寂しそう。そこで番組の後半は、竜兵会の新メンバーを探すことに。

新宿カウボーイかねきよは上島竜兵のイエスマン

安田「ここからはですね、竜兵会の勢力を拡大させるためにですね、新メンバーを」
肥後「え?」
安田「新メンバー、どんな人がいい?っていうのを話していこうじゃないかと」
上島「こっからね、ちょっとそうね」
土田「あ~、スカウトする」
安田「スカウトを」

肥後さんは、太田プロの後輩である新宿カウボーイかねきよさんを薦めます。なぜなら上島さんといつも一緒に飲んでいるから。

肥後「かねきよ(新宿カウボーイ)でしょ」
上島「ふふっ、かねきよはだって」
安田「身近なとこはね」
上島「うん、そうそう、身近な芸人さんはね」
肥後「さっきも11時ぐらいの休憩というか合間に、(見学に来ている)かねきよ呼び出して、『いや~、時間見ながらしゃべるの難しいな』」
上島「いや!バカ野郎!お前、ふふふっ」
安田「時間見てたの?」
肥後「見てねえだろ、お前、偉そうに」
上島「そんなこと言うなよ~」
肥後「ははははっ」
安田「それで、かねきよは何て言ったんですか?」
上島「え?『いや~、たいしたもんですね』」
(スタジオ笑)
土田「完全なるイエスマンじゃん!」

このあとも候補者を挙げていくのですが、上島さんの反応はいまいちです。ならば、本人に希望を聞くのが手っ取り早い。

土田「誰だったらいい?やっぱ後輩ですか」
上島「やっぱ後輩……元々芸人さんで、まあうちの太田プロのね、芸人でやっぱりできたアレだからね」
安田「うん」
上島「俺、今ね、いいな~と思ってるのはね、こないだ会ったんだけど、南海キャンディーズの山里とかね
土田「あっ、山ちゃん」
上島「うん、会ったんだけどね、東中野だから彼も、で、俺も中野でしょ」
土田「ふふふっ」
上島「近いし」
安田「人の家は平気で言っちゃうんですね」
(スタジオ笑)

さっき上島さんは、自宅の場所を肥後さんにバラされそうになって激怒していました。にもかかわらず、山里さんが住んでいる場所をサラッと言ったので、メンバーは苦笑してしまったというわけです。

そして、この話が山里さんに伝わります。

サラリーマン芸人。 (双葉文庫)

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上島竜兵と中野で飲んで東京の芸人になれた気がした山里亮太

2014年5月7日放送「山里亮太の不毛な議論」ポッドキャスト(TBSラジオ)

パーソナリティは南海キャンディーズ山里亮太。

竜兵会のメンバー候補として上島さんが名前を挙げていた話を伝えるメールがリスナーから届き、

山里「そう!コレ言ってくれたの!嬉しかった、竜兵さんとはたまたまこの前、大鶴義丹さんと中野で2人で飲んでいるときに、同じ店にいて、義丹さんと2人で合流させてもらって上島さんと飲んだの、嬉しかった~、中野で上島さんと飲むって、『東京に来た!』って感じがして、なんか『うわっ!俺、東京の芸人になった』って感じで超嬉しかった」

山里さんは大鶴義丹さんと飲み仲間なんですね。

山里「優しいんだよね~、竜兵さんはいっつも、いや、入れてくれるんだったら入りたいよ!ただ不良債権(山里軍団のメンバーであるネゴシックス・R藤本)も連れてかなきゃいけないけど」
(作家笑)
山里「いやいや、是非是非、竜兵さんとは電話番号交換できたよ、そのときに」

竜兵会と山里軍団による化学変化をちょっと見てみたい。

私が毎週欠かさず見ていた番組「ウンナンの気分は上々。」(1996年~2003年放送)では、ダチョウ倶楽部をかなりフィーチャーしていました。上島さんは「上島竜兵ファンクラブを作ろう」、肥後さんは「リーダーの会を開こう」、ジモンさんには「上々スニーカーを作ろう」といった各個人の企画があったほどです。

この番組のおかげで、ダチョウ倶楽部のことが大好きになりました。その気持ちは今も変わりません。ダチョウ倶楽部を、特に上島竜兵を芸人として私は尊敬しています。