笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

『1989年のテレビっ子』を読んでSMAP中居正広のプロ意識について考える

「仕切れ!」。

戸部田誠(てれびのスキマ)著『1989年のテレビっ子』(双葉社)から引用した言葉です。どういう状況で、誰が誰に向けた言葉なのか? 続きを確認します。 

レジェンドたちが居並ぶ『いいとも』「グランドフィナーレ」のステージでプロデューサーにカンペでそう指示されたのは、芸人の誰でもなく、SMAPの中居正広だった。

2014年3月31日に放送された「笑っていいとも!グランドフィナーレ」。タモリさんを筆頭に、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、とんねるず、爆笑問題、ナインティナインといったお笑い界のレジェンドが一堂に会した夢の舞台。ここを仕切れるのは中居さんしかいない。テレビの前の視聴者もプロデューサーと同じ気持ちだったのではないでしょうか。少なくとも私はそうでした。

でも『1989年のテレビっ子』を読んで、改めてあの光景について考えていました。こんな重要な役割を任せられるほどの信頼を、中居さんはいかにして勝ち取ってきたのかを。

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