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笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

オードリー若林が「爆笑レッドカーペット」の最終回を見て思った事

オードリー オールナイトニッポン

すっかり冷え込んできましたが、最近の私は、オードリーのオールナイトニッポンを繰り返し聞く日々です。その中でのオードリー若林の話がなかなか印象的だったもので、今回はこちらをご紹介させて下さい。

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帰宅後、録画してあった爆笑レッドカーペット最終回を見る若林

2010年8月14日放送の「オードリーのANN」。

フリートークでの若林。

若林「こないだ家であの〜、いろいろ録画したやつ見てて」
春日「ほぉほぉほぉ」
若林「あの〜、レッドカーペットの最終回、の回をちょっと見たんですけども」
春日「ほぉ」
若林「レッドカーペットに初めて出たのが、2年半前になるんですね」
春日「2年半というと、2000?」
若林「2008年の、あの〜、2月ぐらいだったと思うんですけど」
春日「あ〜、そっか、そっか、ぐるナイの・・・」
若林「はい、ぐるナイが元旦で、そのちょっと後に、レッドカーペットに初めて」
春日「あ〜、そっか、2008年」

オードリーにとって今日までの2年間は、まさしく駆け抜けた2年間だったことでしょう。

オードリー初登場の映像が流れて

若林「で〜、ちょっとこうね、あの〜・・・、僕もそう思ったし、実際にその現場でね、どきどきキャンプも居て、現場に」
春日「うん」
若林「で〜、芸人さんがこう、客先に座ってるんですよね」
春日「あ〜、最終回?」
若林「はい、見た?」
春日「まだ見てない」
若林「あ、ホントですか、で、あの〜、サトミツ(どきどきキャンプ佐藤満春)も言ってたんだけど、オードリーの映像が流れているときに、周りの芸人さんみんなが、『春日、緊張してるな』つって」
春日「おい、おい、誰が、誰が言ってたんだ」
(スタジオ笑)
春日「具体的に誰が言ってたんだよ、誰がのたまわってたんだ、それ」
若林「いや、のたまわってても、春日さん、強く行けるのナイツの土屋ぐらいでしょ」
(スタジオ笑)
春日「やめてよ〜!」
若林「ふっふっふっふっ」
春日「バラすのやめてよ〜」

春日の緊張疑惑は定期的にイジられますね。^^;

1分間で人生が変わる

若林「で、ちょっと緊張してて・・・」
春日「まあまあ、一発目でしょ?」
若林「そうです、そうです」
春日「そりゃあ!やっぱ多少ですけど、緊張しますよ」
若林「(半笑いで)いや多少じゃないです、ガンガンにです」
春日「いや、多少だよ!」
若林「へっへっへっへっ」
春日「多少ね!多少なりとも・・・」
若林「いや、俺いつも思うんだけど、緊張してると思われるのって、イヤなの?」
春日「ヤダというか、『緊張してるかね?』と思っちゃうからね」
若林「自分が?」
春日「うん、それは」
若林「あっそう、いや、俺も覚えてんだけど、レッドカーペット毎回結構、それこそあの〜・・・、最初の頃は」
春日「うん」
若林「最初の頃っていうか全部だけど、その1分で、ちょっと人生変わるぐらい思ってるじゃない」
春日「あ〜、まあそうだね」
若林「みんな」
春日「うん」
若林「ね〜、だから、ちょっと殺伐とした漫才にちょっとなってたもんね、初登場の映像だったけど」
春日「あ〜、そうかも、そうだね〜」
若林「春日さん緊張しているし、俺の後ろ髪も長いしね」
(スタジオ乾いた笑)
若林「殺伐としてましたよ」
春日「ちょっと分からないな」

ここで若林、後ろ髪について語り始めて本題から脱線。

春日緊張詐称疑惑

ネガティブさ全開の後ろ髪トークがしばらく続いた後、

若林「でね、春日さんの緊張詐称疑惑ですけどまた、あの〜足首をね、回すんですよ、緊張すると」
春日「うん」
若林「ね、何回目か忘れましたけど、ハイキングさん(ハイキングウォーキング)がネタやってて、春日さんが足首を回してんですよね、緊張して、後ろでこうバーンッと開く、あの真後ろでスタンバイしてんですよ」
春日「はいはい」
若林「前の人がやってるときにスタンバイするんですよ、足首をグルグル回しすぎて、本番中だっつうのにレッドのセット全体が揺れてたっていう」
春日「ウソコ(嘘の意)だよ」
若林「あっはっはっはっ」
春日「ウソコだよ、それは〜」
若林「グワングワン揺れちゃってるから、『春日さん!』つって、『セット揺れてる』って俺言って」
春日「ウソコだよ〜」
若林「いや、俺だって止めたの覚えてるもん」
春日「ふっはっはっはっ、まあ止められたっていう記憶はありますな」
若林「うん」
春日「確かに、あ、そう〜、あったな〜、確かに」
若林「そうですよ、今みたいにね、春日さんは今日もね、お昼スクール革命のね、収録中にね」
春日「うん」
若林「テープチェンジのときにね、今でこそですよ、フリスクを口にしますよ、春日さんは」
(スタジオ笑)
春日「放り込みますわね、2粒、2粒放り込みますよ」
若林「でもその、フリスクなんて食べる余裕なかったからですね」
春日「まあそうね、仮に格好つけてフリスク取り出しても、多分こぼすだろうからね」
若林「あっはっはっはっはっ」
春日「その頃はね、今はもう見事に放り込みますよ、口の中に」
若林「そうそうそう」

春日も成長しました。

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爆笑レッドカーペットに出て初めて声を掛けられた若林

若林「で、そういうのをちょっと思い出して、当時はホントにその結構、1発、1発が命取りっていうか勝負だと思ってて・・・」
春日「いや、そうね」
若林「芸人さん全員が!」
春日「コケたら明日はないぐらいの」
若林「明日ないって完全に思ってるよね!それでみんなモニターとこに集まって、ほいで・・・」
春日「そうだな〜、そう言われてみれば」
若林「俺覚えてるもん!だから2年前の6月に初めてカムバックした放送の日に、銭湯行って、初めて声掛けられたんだもん」
春日「はぁ〜、あっ、そのオンエア終わった後に、銭湯行って」
若林「銭湯行って、顔さされたのが人生で初めてだった、確か」
春日「はぁ〜、なるへそ〜」
若林「うん、だからあんまりこう、それから銭湯行くとき前を隠すようになったもんね」
春日「(苦笑しながら)えっ、それは見られるからってことですか?」
若林「うん、いやだって・・・、ね〜、あの〜、アイツの大きさを知ってるぜ!って、テレビの前で思われたらイヤじゃない」
春日「うふっ、まあ分からんでもないけどね、若林の、そのナニ・・・」
若林「ナニを知られてたら、なんかその、なんだろう、戦略まで知られちゃってる気になるじゃない」
(スタジオ無言)
若林「(自分で自分をツッコむように)え?どういうこと?」
春日「分からん」
(オードリー爆笑)

ここで若林、ナニの話で再び脱線。しかも今まで以上に熱く語る。^^;

カムバックに呼ばれる前の楽屋の様子

なんとかクールダウンした若林。本題に戻ります。

若林「で、あの〜、カムバックのときとかさ、『誰が呼ばれるんだ?』つってさ」
春日「うん」
若林「あれで恥ずかしかったのが、1本目終わって、あの〜、稽古してると」
春日「はいはいはい」
若林「『なにコイツ、ちょっとカムバック呼ばれる感じに思ってんの?』と思って」
春日「はいはい」
若林「それが、呼ばれなかったときの恥ずかしさったらないじゃない?」
春日「ないね、うん、笑いに変えられない」
若林「だから、稽古してんのをバレちゃいけないわけで」
春日「うん」
若林「ね!だからこう、自分ネタ終わってカムバックの間ウロチョロしてるとね、エレベーターホールの奥のほうで練習しているコンビを発見したりとかね、トイレのね、みんなが使わないトイレの前で稽古してたりとかいう状況だった、みんなバレたくないから」
春日「そうね」
若林「オードリーもね、1発目の2月ですよ、初登場で出て、で〜、カムバックを呼ばれなかったんですけど」
春日「うん」
若林「2人で呼ばれると思っちゃって、人気のないところでね、あの稽古してたらね、あの〜、次の日からまたライブの毎日ですよ、ライブシーンの楽屋でね、オードリー稽古してたのにカムバック呼ばれなかったっていうのが一気に広まっちゃっててね、ふっはっはっはっはっ」
春日「ネタにしやがってね」
若林「ぐっふっふっふっふっ」
春日「我々はだってね、2本目はちゃんとやんなきゃいけないと、決めとかなきゃいけないと、トラウマがありますからね」
若林「あれ?どういうこと?」
春日「いやいやその、M-1でね」
若林「あ〜、いやいや!だってレッドカーペットなんてM-1の全然前じゃん」
春日「M-1の前か?あ〜、そうかそうか」
若林「うふっ」
春日「あ〜、ちょっと間違えた、時間軸を」
若林「うふふっ、まあそうなりますよね、前の話だから、そんだけあんま本気でやってなかったってことになりますからね」
春日「ふふっ、そんなことはないけどね」

爆笑レッドカーペットのカムバックというシステムが生み出す人間模様ですね。

若林「それでね、バレちゃいけないんです、それで、どきどきキャンプもそれをやってるみたいですよ、やっぱり、稽古して呼ばれなかったっていうのを、ふふっ」
春日「あ〜、そう!」
若林「それは佐藤先行でやってるみたい、(嬉しそうに)佐藤が稽古しよって言ったら、もう見つかっちゃって、みんな見つかんないようにしてたもんね!」
春日「してた、え?どきどきキャンプはどの辺でしてたの?」
若林「ん?」
春日「どの辺りでしたんだろうか?」
若林「岸を呼んでやって、通路の間とか」
春日「通路の、誰も居ないところ探して、はぁ〜」
若林「誰も居ないところ探してやるじゃん?」
春日「まあそうだね」
若林「で、俺はもうそれから『もう稽古してないよ、俺は』つって、2本目呼ばれたら呼ばれたで『アレやる?』みたいに、稽古なしで行っちゃいますよって空気を出しつつ・・・」
春日「うん」
若林「全部!のレッドカーペットの回で、1本目終わった後トイレの個室でネタを練習してました」
春日「あっはっはっはっはっ!」
若林「あっはっはっはっはっ!」
春日「あ〜、それは私も知らなんだね」

たかが1分、されど1分。その1分にお笑い芸人は人生を賭けていたのですね。
逆に1分だからと言って、そこで手を抜いたりしていた人達は、視聴者に見透かされていたはずです。爆笑レッドカーペットは、短いネタをたくさん見られる番組でした。それでもお笑いの濃度とでも言いますか、そういったものは薄まってはいなかったからこそ、多くの人に支持されていたんだと信じて疑いません。このオードリー若林の話を聞いて特に、その思いは強いものに。

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余談ですが、「M-1グランプリ」の敗者復活でネタをし終わったダイアン。選ばれたときのことを考えて、会場の隅でネタの練習をずっとしていたんだそうです。実際、敗者復活は叶いませんでしたが、その姿を見ていたダイノジ大谷はとても感銘を受けたと語っていました。そして翌年、彼らはM-1ファイナリストとして帰ってきたのです。

現実にはそういった真摯な姿勢や努力が、必ずしも結果に結びつかない世界なのも分かります。でも舞台に立つ人間がそういう心構えを持っていなければ、絶対に這い上がって行けないという思いをどうしても捨てることが出来ません。お笑いに幻想を抱いていると言われれば、それまでなんですが。