読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

バイきんぐのコンビ結成はドラマティック

バイきんぐ オードリー ダウンタウン オールナイトニッポン ラジカントロプス

「チックじゃない、そんなもんじゃない、ドラマティック」。
バイきんぐ西村瑞樹は、相方である小峠英二との出会いを「ドラマティック」と表現しました。

オードリー春日とバイきんぐ西村はキャンプ仲間

2016年4月23日放送の「オードリーのオールナイトニッポン」。

パーソナリティーはオードリー(若林正恭・春日俊彰)。
ゲストはウーマンラッシュアワー中川パラダイス、バイきんぐ西村瑞樹。

3週間前(2016年4月2日)の放送で、春日さんが語った「芸人仲間とキャンプに行った話」。これがとても盛り上がったので、今回はその延長戦をすべく「芸人仲間」がスタジオに集結しました。偶然なのか必然なのか、オードリー春日、ウーマン中川、バイきんぐ西村、3人ともネタを書かないほうの芸人です。

本題のキャンプトークに移る前に、これまで接点がほとんどなかった西村さんの人物像に迫ります。キャンプ場での振る舞いを春日さんから聞いて以来、すっかり西村さんの虜になってしまった若林さん。

若林「ちなみに小峠さんと、どういう出会いでコンビ組んだんですか?」
西村「これがね~、なかなかドラマティックな」
(発音の仕方にスタジオ笑)
西村「出会いがありまして」
春日「チックじゃないですね? ドラマティックですね」
西村「チックじゃない、そんなもんじゃない、ドラマティック」
(スタジオ笑)

その根拠を西村さんが簡潔に説明します。

続きを読む

テツandトモの心の師匠は立川談志

立川談志 賞レース

「なんでだろう~」で一世を風靡したお笑いコンビ、テツandトモ。
赤いジャージを着たテツが舞台狭しと動き回る。それに合わせて、青いジャージのトモがアコースティックギターをかき鳴らす。日常のふとした疑問を並べたて、最後は2人そろって「なんでだろう~」と歌い踊る。

1998年にコンビを結成したテツandトモは、NHKの「爆笑オンエアバトル」などで人気を獲得していきます。そして「なんでだろう~」が流行語となり、大ブレイク。2002年の「M-1グランプリ」決勝進出をはじめ、2003年には「NHK紅白歌合戦」への出場も果たし、さらに「なんでだろう~」が2003年の「新語・流行語大賞」に選ばれました。まさに時の人となったテツandトモ。

しかしブームは永遠に続きません。2005年ごろから徐々にメディアへの露出が減っていきます。普通の状態に戻っただけなのに、これがブレイクした芸人の宿命なのでしょうか、「消えた一発屋芸人」というレッテルを貼られてしまいます。
それでもテツandトモは、やり方を変えませんでした。どん底に突き落とされたにもかかわらず、「なんでだろう~」と歌い続けたのです。なぜこのとき、心が折れずに自分たちの信念を貫くことができたのか。その理由を彼らはこう説明します。「立川談志の言葉が心の支えになっていた」。

旅~僕たちの風景~

旅~僕たちの風景~

続きを読む

ビートたけしが無法松にした粋な計らい

BIG3 浅草キッド ダイノジ オードリー オールナイトニッポン 賞レース

「もう完全にそいつの運」。
ビートたけしは、迷うことなく答えました。弟子にする条件を問われた際に。

7か月間出待ちして、たけし軍団に入った水道橋博士

2014年8月28日放送の「大谷ノブ彦キキマス!」。

パーソナリティはダイノジ大谷ノブ彦。
ゲストはビートたけし。

当時、多くの若者が「ビートたけしのオールナイトニッポン」(1981~1990年)の出待ちをしていました。もちろん弟子入りを志願するためです。多いときには100人を超えていたというのですから、顔を覚えてもらうだけでも大変だったに違いありません。

ビートたけし「浅草キッドとかは、四谷の焼肉屋まで走ってついて来たからね、パンツになって」
大谷「えっ、ニッポン放送(有楽町)からですか?」
ビートたけし「うん、目立つと思って、『何やってんだ、お前ら!』とか言って」

水道橋博士は7か月間休むことなく出待ちをして、ようやく弟子入りを認められました。ただしその粘り強さが評価されたわけではありません。「風雲!たけし城」(1986~1989年)を始めるにあたり兵隊役が必要となったので、そのとき偶然いた水道橋博士を含む10人がスカウトされたのです。*1
今も「情報7daysニュースキャスター」を生放送でやっているため、土曜の夜になるとTBS前に出待ちがいると言います。でも当時と違うのは、映画監督の北野武に憧れてやって来る若者がいる点。

ビートたけしの弟子になる難しさを水道橋博士の例で見てきましたが、それとは対照的に、なんの苦労もせずに気が付いたら弟子になっていた芸人がいます。ほたるゲンジの無法松です。水道橋博士がつかみ取った運とするならば、無法松は転がり込んできた運。そう言えるのではないでしょうか。

超思考 (幻冬舎文庫)

超思考 (幻冬舎文庫)

続きを読む

細胞は空気を読む

コージ魂 お笑い以外

「年をとると1年が短く感じる」。
よく耳にするフレーズです。そして、このフレーズを口にすると次のような説明が待っています。
1年を人生における割合で考える。10歳にとっての1年は人生の10分の1(10%)を占めるけど、50歳になったらそれが50分の1(2%)にまで減ってしまう。つまり1年の濃度が年齢を重ねるたびに薄まっていくので、「年をとると1年が短く感じる」ようになる。

これを「ジャネーの法則」と呼ぶそうです。なるほど分かりやすくて説得力があります。でもちょっと待ってください。そんなひとつの仮説で説明がついてしまう単純な現象なのでしょうか。そうとは思えません。なぜ今さらこんな疑問を抱いたのかというと、つい最近「ジャネーの法則」とは違った視点による仮説に出会ったからです。しかも連続してふたつも。

その仮説とは、島田紳助さんが唱える「待ちわびる回数減少説」と、生物学者・福岡伸一さんの「動的平衡サイクル遅延説」です。説の名前はこちらが勝手にそう呼んでいるだけです。

島田紳助による「待ちわびる回数減少説」

島田紳助・松本人志『哲学』(幻冬舎文庫)。

P226の「さあ大人になった。何になろう?」。この章は、島田紳助さんが友人3人と淡路島へ行ったときのエピソードから始まります。

淡路島から帰る道中、友人が「帰りは早く感じるなあ」とつぶやいたそうです。皆で話し合った結果、子供の頃に比べて今は1年経つのが早いけど、それと似た感覚なのだろうということで意見が一致。すると別の友人が聞いてきました。「でも、それはなんでだろう?」と。この問いかけに島田紳助さんが答えます。

続きを読む