笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

25年前のマモー・ミモーとヒャダイン

マモー・ミモーが25年ぶりに復活しました。

マモー・ミモーとは、フジテレビで放送していたコント番組「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!」(1990年~1993年)で生まれた人気キャラクターです。内村光良(ウッチャン)がマモーを、ちはるがミモーを演じていました。コントでは悪役だったにもかかわらず人気が上昇。CDデビューを果たして、千葉マリンスタジアムでのイベントも成功させました。

「LIFE!~人生に捧げるコント~」でマモー・ミモー復活

そんな一時代を築いたマモー・ミモーが、ウッチャンが座長を務めるNHKのコント番組「LIFE!~人生に捧げるコント~」で蘇ったのです。25年の時を超えて、テレビ局の垣根も超えて。

ウッチャンは現在も第一線で活躍しています。だから過去の栄光にすがるような後ろめたさはありませんでした。あったのはお得感。当時を懐かしみつつ純粋に楽しめたことが、ファンとしてなにより嬉しかったです。

「LIFE!」でマモー・ミモーが復活したその日に、ヒャダインさんがブログを更新しました。

自分が小5の時に書いた絵本がひどかった|ヒャダイン オフィシャルブログ 「ヒャダインのチョベリグ★エブリディ」

内容は、小5のときに書いた絵本の紹介。単に完成度の低さから「ひどかった」と題したのかと思いきや、表紙にはゴミ焼き場の火に苦しむ人物が描かれています。ちょっと様子がおかしいです。読み進めていくと、主人公が涙を流しながら牢屋で暮らすというダークな結末で物語が終わります。本人が言うように制作意図が分かりません。

ヒャダイン少年がこの絵本を書いたのは、今から約25年前のことです。

笑いの神様が降りてきた! 【Men's Disc】

笑いの神様が降りてきた! 【Men's Disc】

ヒャダインが選ぶウッチャンナンチャン名曲ベスト5

2013年5月19日放送「Hyadain Station」(bayfm)

パーソナリティはヒャダイン。

ヒャダインこと前山田健一さんは、ももいろクローバーの「行くぜっ!怪盗少女」などを手掛けた音楽クリエーターです。フジテレビの深夜番組「久保みねヒャダこじらせナイト」にもレギュラー出演しており、こちらでその存在を知った人もいるかもしれません。

この日の特集は、先月始まったウッチャン司会のバラエティ番組「笑神様は突然に…」へテーマソングを提供したことにちなんで、「ウッチャンナンチャン名曲ベスト5」。1980年生まれのヒャダインさんにとって、青春時代のテレビスターは「お笑い第3世代」と呼ばれる人たちでした。

ヒャダイン「僕はやっぱ、ダウンタウンさんとウッチャンナンチャンさんはもう青春時代……思春期、中・高のときは観まくってましたから、僕らのテレビスターですよね、やっぱり、なので思い入れも多いですね、特にウッチャンナンチャンは番組内で出たユニット、もう大変なことになってましたからね~、紅白に出たりとか大ヒットをいっぱいかましたので……そんなこんなのユニットも今日はカウントダウンできるのかな、っていうことでね」

ウンナンに対する思い入れを語ったあとに発表したランキングは、以下のとおり。

順位 ユニット名「曲名」
1位 マモー・ミモー「マモー・ミモー 野望のテーマ」
2位 黒幕&愛人「東京LOVE」
3位 ポケットビスケッツ「Yellow Yellow Happy」
4位 UN'z「風を受け走る君には怖いものは何もない」
5位 ブラックビスケッツ「タイミング」

1位は「やるならやらねば」、4位は「ゲッパチ!UNアワー ありがとやんした」、残りが「ウリナリ」から誕生したユニットです。ヒャダインさんはなぜ、「マモー・ミモー 野望のテーマ」を1位に選んだのでしょうか。

「マモー・ミモー 野望のテーマ」を聴くと思い出す「小5のバスの匂い」

ヒャダイン「クラスでものすごく流行ったんですよ、何年生だったかなぁ? もうね(小学)4年か5年だったと思うんですけど、なんか遠足みたいなのに行ったんですよ、バスで、林間学校みたいなのかな? でね、バスで行って、そのなかでカラオケタイムみたいなのがあったんですね、なぜか僕がコレを歌わされることになりまして、歌わされるじゃないな、自分から歌ったんだ」

じゃんけんに負けて歌わざるを得なくなって、「マモー・ミモー 野望のテーマ」を自ら選曲したそうです。

ヒャダイン「今お聴きいただいたら分かるように、ちはるさんパートめちゃくちゃ声高いんですよね、で、逆に内村さんパートは声が低いので、声変わりをしてるかしてないかぐらいの僕にとっては、どっちも行けないから、ものすごく寒いことになって……この曲聴いたらちょっとトラウマなんですよね、正直……あの当時の、皆の『早く終わればいいのに』っていう空気、この曲4分間ぐらいかな? すごく長かったなぁ、皆一緒に『マモー、ミモー』とか言ってくれればよかったのになぁ、なんであのとき皆、僕のことを冷たい目で見てたんだろうな~、あの頃からなんか僕の人生変わったのかもしれないな」

当時を思い出して気持ちがどんどん沈んでいくヒャダインさん。でも「そういうことがあったから今があるのかもしれません」という前向きなコメントで、このコーナーをまとめます。

ヒャダイン「改めていろんな種類の名曲ありましたね、皆さんがご存知のブラビ・ポケビもあれば、黒幕&愛人などもありまして、あとマモー・ミモーは僕のトラウマをえぐっちゃいましたねぇ、自分で選んどきながらちょっとね、なんか、こういうのってアレですね、フラッシュバックするもんですね、ストーンッと小5のバスの匂いがね、思い出してきましたね~」

どちらが先の出来事か分かりませんが、「小5のバスの匂い」がヒャダイン少年にあのような絵本を書かせたのだろうか? そんなことを、25年ぶりに復活したマモー・ミモーの余韻に浸りながらチラッと考えてしまいました。