笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

日本全国を走った男・森脇健児がオススメする福島県の馬刺し

今年の春からニッポン放送で、ダイノジ大谷ノブ彦の新番組が始まりました。

その名も「大谷ノブ彦キキマス!」。

月曜から木曜までの週4日、午後1時から4時まで放送している昼の帯番組です。「オールナイトニッポン」で1年間、それと並行して「Good Job ニッポン」でも半年間パーソナリティを務めてきた大谷さん。彼ならではの熱量いっぱいのトークが評価されて今回の抜擢となりました。まさに「ラジオスター」の道をまっしぐらです。

この番組の水曜レギュラーに森脇健児さんが決まったことも驚きました。実に27年ぶりとなるニッポン放送のレギュラー。芸能界の天国と地獄どちらも見てきた男なのでエピソードが豊富ですし、なにより大谷さんに負けないぐらい熱い。私は、どんなに忙しくても森脇さんのトーク部分だけは聞き逃さないようにしています。

走る男・森脇健児が愛した絶品定食

2014年5月7日放送「大谷ノブ彦キキマス!」(ニッポン放送)

パーソナリティはダイノジ大谷ノブ彦。
アシスタントは脊山麻理子。
水曜レギュラーは森脇健児。

今日のテーマは「あなたの激安グルメ、キキマス」。

大谷「さあ、森脇健児さんに聞くのはコチラでございます」
森脇「森脇、涙の定食物語、走る男が愛した絶品定食!」
(アタック音「ジャン!」)
大谷「まずこの『走る男』ってなんですか?」
森脇「これね、日本全国、北海道から沖縄まで縦断しました」
大谷「走り続けたんですよね」
森脇「走り続けました、で、そのあと次は日本一周、東京タワーから」

森脇さんは、「走る男」というドキュメントバラエティ番組で日本各地を巡ってきました。

大谷「そうなってくると知らない街に行きます、ご飯食べます」
森脇「はい」
大谷「そうなってくるとやっぱり地元の人が愛する定食屋、行ってましたか」
森脇「行ってました」

全国を食べ歩いてきた、いや、食べ走ってきた男が紹介する絶品定食。まず最初は、

香川県の「うどん」

ベタだけどやっぱり外せないと森脇さんは言います。

森脇「『ベタのとこ行ったな~』と思うかもしれへんけど、実際、香川県行って、もしよかったら走ってください、歩いてください、ウロウロしてください」
大谷「はい」
森脇「コンビニ、散髪屋さんとか、結構あちこちにありますけど、香川県のうどん屋さんってどんだけあるの?と」
大谷「本当にすごいんですってね」
脊山「確かにそうなんですよね」

そのほとんどのお店がおいしくて安いと力説して、

森脇「なぜか横に、おでん置いてあんねん」
大谷「ふふふっ、ある、おでん絶対あるんですよ」
森脇「なんでやの?」
大谷「だから出てくるまで、牛スジをね、くちゃくちゃしながら、うどんが出てくるのを待つんですけど」
森脇「不思議なシステムやけど、ウマイ!」

大谷さんは、香川県に行ったら「源内」という店のカレーうどんを必ず食べるそうです。

次は、東海エリアから。

静岡県浜松の「餃子」

餃子といえば、宇都宮(栃木県)のイメージがありますが、

森脇「これ首都圏で話すの申し訳ないけど、栃木県の人が『おい、森脇!』と」
(スタジオ笑)
脊山「餃子といえば宇都宮」
大谷「『浜松を取るのか?』と」
森脇「『ここ首都圏やぞ、お前なに言うとるんだ』って言うかも分かりません、確かに宇都宮餃子おいしいよ」
大谷「おいしいです!」
森脇「銅像まであるでしょ」
大谷「はい」
森脇「ウマイよ、ウマイけども!ちょっと胡坐(あぐら)かいてませんか?アゴ上がってませんか?鼻のびてませんか?ガード甘くなってませんか?ガード甘くなったところをボディ!浜松来ましたよ、と」
(スタジオ笑)
森脇「浜松のボディがめちゃめちゃ強烈にウマイ」
大谷「いや、ふふっ、ちょっと待ってください、浜松の餃子ですよね?」

森脇さんのボクシング例えがここで炸裂。

脊山「どんな特徴があるんですか?」
森脇「キャべツやねん」
大谷「そう、キャベツなの、肉はほとんど入ってない、だからいくらでも食べれる」
森脇「食べれんのよ」

真ん中にもやしが置いてあって非常にヘルシーなので女性にオススメしたい、と付け加える大谷さん。

続いては、東北エリアから紹介。グルメの知識が豊富な大谷さんでも知らない定食が登場します。

森脇健児セーターブック

森脇健児セーターブック

福島県の「馬刺し」

森脇「福島県、馬刺し定食」
大谷「え?知らない、これは知らない」
森脇「これ今ね、福島県民の方、ね、東京に出てきてる人、『おい、森脇!よう言うたな』と」
(スタジオ笑)
脊山「定食なんですか?高級なイメージがあるのに」
森脇「馬刺しといえば熊本だろう」
大谷「みんなそう思ってます」

もちろん熊本の馬刺しもおいしいと断って、

森脇「でも、福島県の、これハッキリ言いますけどね、山形と新潟の県境をこう降りてくるんですよ、福島に」
大谷「はいはい」
森脇「僕はそう走ったんですよね、山形から新潟に走って、新潟から福島に走ってきたんですよ、そんときに、え~と、会津の『ばんげ』、坂の下って書いて『坂下』という地区があるんですよ
大谷「はい」
森脇「こんなん言うてもほとんど誰も知らないですよ、めっちゃ小さな街ですよ、100歳まで生きようという運動している小さい小さい街なんですよ」
大谷「ははははっ、そうなんですか、坂下(ばんげ)」
森脇「ここで入った定食屋さんにね、馬刺し定食ってあったんですよ」
大谷「うん」
森脇「『なんで馬刺しなの?』って聞いたら、『福島県の会津の地方は馬刺し食べるんです』と」
大谷「へぇ~」
森脇「で、熊本の馬刺しってサシが入ってて」
大谷「あ、入ってます入ってます」
森脇「でも福島は赤身なんですよ」
大谷「ロースだ」
森脇「はい、そこを生姜醤油をちょっと付けて、あっつい福島のご飯!」
大谷「ふふふっ」
森脇「おいしいの分かるでしょ?おいしい熱々のご飯にガツッと食べるんですよ!」
大谷「ははははっ、ウマそう~」
森脇「それだけですよ、850円、めちゃめちゃ安くてものすごいおいしい、僕ハッキリ言って日本一周しましたけど、福島県の坂下の馬刺し定食はやっぱトップクラスでしたね
大谷「はは~!これは行きたい」

私も福島県に馬刺しのイメージが全くありませんでした。全国を走って、あらゆる地域のグルメに接してきた森脇さんがオススメするんですから間違いないでしょう。


ラジオスター・大谷ノブ彦

半年前に「オールナイトニッポン」のゲストで来た東野幸治さん。彼から始まったと個人的に思うのですが、大谷さんのイジられキャラがだいぶ浸透してきました。

「大谷ノブ彦キキマス!」ではリスナーから持病の通風をイジられたり、脊山さんからは派手なセーターをイジられたりして、「やかましいわ!」を連発。さらに番組の企画でやっている競馬予想をことごとく外してしまうので、大谷さんが予想する馬券は「デス馬券」と呼ばれています。

極めつけは「ゴッドタン」のラジオスターイジりでしょう。本人はいたって真面目で熱くなっている姿って、角度をちょっと変えてみると笑えたりします。それを見事なバランスでもって浮き彫りにした「ゴッドタン」の手腕には感動してしまいました。もしかしたら「大谷ノブ彦の取扱説明書」が完成した瞬間を目撃したのかもしれません。