笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

フジテレビのお偉いさんに間違い電話をする岡村隆史

本日7月14日に、吉田正樹著書第2弾となる「人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ 『笑う犬』プロデューサーの履歴書」が発売されます。
吉田正樹さんは、夢で逢えたら、やるやら、笑う犬シリーズといったバラエティ番組を手掛けてきた、元フジテレビの社員さんです。スタジオコント冬の時代に、ウッチャンが笑う犬を始められたのも吉田さんのおかげ。まさにウンナンの戦友と言っても過言じゃないでしょう。

人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ ~『笑う犬』プロデューサーの履歴書~

人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ ~『笑う犬』プロデューサーの履歴書~


この本にはウッチャンとの対談もあるそうなので、今から楽しみでなりません。また発売記念として、7月31日(土)に紀伊國屋書店新宿本店にてトークショーが行われます。のちに評価される男ビビる大木、笑う犬にも関わっていた小松純也さんが、各回のゲストに登場するんだとか。なんかすごい濃い話になりそうです。
このことを書いていたら、ナインティナインのオールナイトニッポンでのフリートークがふと思い出されたので、ついでにということで・・・。

打ちっぱなしに行こうと電話

2005年10月放送の「ナイナイのANN」。

オープニングトークにて。

岡村「これまたこれね、どえらいミスを犯してしまいましてね」
矢部「はい」
岡村「あの〜、いつやな、昨日、おとついぐらいか、おとついぐらいに、普通の知り合いなんですけど、知り合いに電話かけようと思って、電話かけたんですよ」
矢部「はい」
岡村「その知り合いが『横田』っていう人なんですけど、その人はゴルフの上手い人で、で〜、あの〜、今から打ちっぱなしに行くからと思って」
矢部「うん」
岡村「『行くんやったら連絡下さいよ』とかって言うてたから、俺打ちっぱなし行こうと思って、でその、『横田』っていう人に電話かけようと思って、俺はかけてるつもりやってん」
矢部「うん」

相手が電話に出てからの話へ。「電話の声」のところはナイナイ岡村がしゃべって再現しています。

岡村「で、電話出て〜、『あ、もしもし』って言うたら」
電話の声「あ〜、もしもし、どうしたの?」
岡村「って言われて、『いや、今からね、打ちっぱなし行こうかなと思って電話させてもらったんです〜』って言うたら」
電話の声「あ〜、打ちっぱなし行くんだ〜」
岡村「つって、すっごいテンション低いのよ」
矢部「うん、ふふふっ」
岡村「あれ?と思って」
電話の声「あ、そういえば〜、あれだよね、岡村君もゴルフ始めたみたいで」
岡村「え?何?この他人行儀な感じ」
矢部「ふっふっふっ、うん」
岡村「いや、知ってるやんか〜と思ってて、行くときは電話くださいねって言うてるのに、あの〜、ゴルフ始めたんだって、みたいなこと言うから、あれ?おかしいな・・・」
矢部「うん」
岡村「『いや、今日ちょっと行くんですよ〜、だからと思って電話したんですけど、どこですか?』って言ったら」
電話の声「いやね、ちょっとね、あの〜、荒井班の人と飲んでるんだよ」
岡村「荒井班?」
矢部「あっはっはっはっ!お〜」

どうやら電話をかけてる相手が横田さんではないことに気付く。

電話相手からキーワード

岡村「ナニナニナニ?と思って」
矢部「誰や?誰や?」
岡村「誰や?誰や?と思い出して、あ、俺、確実に違うと思って」
矢部「うん」
岡村「横田さんじゃない!と思って、あれ?どこに電話かけてんのやと思って」
矢部「ふっふっふっ、うん」
岡村「ほんなら」
電話の声「今度さ、あの〜、アスカとかと一緒にさ、ゴルフ行こうよ」
岡村「アスカ?」
(矢部手を叩きながら爆笑)
岡村「え、めちゃイケの監督の片岡飛鳥を『アスカ』と呼んでいる・・・」
矢部「はっはっはっはっ」
岡村「誰や?ちょっと待てよ」
矢部「誰や?」

片岡飛鳥さんとは、やるやらからめちゃイケまで、フジテレビのバラエティを支えるすごい人。ナイナイが担当したFNS27時間テレビ「早朝芸人のど自慢ザ・ココイチテン」に、ウッチャンが大嵐浩太郎に扮して出た際、「飛鳥に頼まれて〜」と連呼していましたが、ウンナンとナイナイを繋いでくれるありがたいお方でもあります。
先ほど出てきた「荒井班」とは、荒井昭博さんのことではないでしょうか。こういったことが多少理解できるのは、とんねるずのおかげです。でもこういう話を日常会話ですると引かれること間違いなし。^^;

間違い電話の相手は誰か?謎は解けた

これらキーワードから推測される人物を導き出した名探偵岡村隆史。勇気を持って確認。

岡村「で、一か八やん」
矢部「うん」
岡村「『・・・吉田さん、ですか?』」
(矢部と作家の小西さん爆笑)
矢部「おかしいね、かけたのに」
岡村「うん」
電話の声「うん、吉田だよ」
矢部「あっはっはっはっ」
岡村「フジテレビの、編成の、偉いさんとこにかけてん、間違って!」
矢部「あっはっはっはっ」
岡村「で、引くに引かれへんようになってもうてな」
矢部「うんうん、でもそれはおかしいって分かるやろ、向こうも」
岡村「いや!あの〜、何回か電話かかってきたことはあってん」
矢部「あっ、そうなんや」
岡村「吉田さんから」
矢部「うん〜」
岡村「でも、俺からそんなん、かけることなんてまあないやん」
矢部「そうやね」
岡村「一応登録はしててんけど、『横田』『吉田』で入っててん」
矢部「あ〜」
岡村「それを俺、間違えて、吉田さんにかけてもうてん」
矢部「えらいこっちゃ」

「フジテレビ」「編成」「偉い人」という3つのキーワードで「吉田さん」と聞くと、私は吉田正樹さんしか思いつきません。でもこの段階ではそうとも言い切れず、岡村さんは謎を解きましたが、私には謎がまだ残ったままでトークは展開。

岡村「で、こっちからかけてるもんやから〜、ほんで、なんとなく探りながら俺しゃべってるもんやったから、『あ、ほんなら今度行きましょうよ〜』みたいなことを言うてもうてる・・・」
(矢部笑)
岡村「ほんで〜」
電話の声「どうしたの?これ急に、珍しいね」
矢部「そりゃそうやわ」
岡村「って言われて、『いやいや・・・、ね〜』つって」
矢部「はっはっはっはっ、もうおかしいやん」
岡村「『どうかな〜と思って、ゴルフとか・・・』」
矢部「ひっひっひっひっ」
岡村「って言うたら」
電話の声「う〜ん、ね〜、そろそろ君ともね、周ってみたいな〜、みたいなことね、
あの思ってるんだけども
(矢部爆笑)
矢部「合わせてくれてるんちゃう?」
岡村「いやいやそれがな、俺も間違えました、って言われへんようになってもうてや」
矢部「いや、もう言うたほうがええって、早く、そんなん」

間違い電話とは言えず、なんとかごまかせないかと必死。

岡村隆史の危機的状況回避

岡村「ほいで」
電話の声「あっ、こないだ見たよ、めちゃイケ」
岡村「とか言うてや」
矢部「あ、ちょうどゴルフや」
岡村「そうそうそうそう、それがあったから」
矢部「まだ」
岡村「まだ、なんかこう、辻褄合ってるみたいに、吉田さんからするとや」
矢部「めっちゃ(ゴルフに)ハマったと思われたんやな」
岡村「そうそうそう、ほんで、なんか俺が、あの〜、ゴルフ誘ってるみたいな」
矢部「うん、そうやな」
岡村「ことになって、もうて・・・、やな・・・」
矢部「(笑いながら)いや、誘ってるやん!」
岡村「いや、俺間違えてかけてん、ほんまに」
矢部「それ、ど、どうなったん?」

ちょうどこの時期、めちゃイケ特番でゴルフに挑戦していたため、ゴルフの話をすることに違和感はない。さあ、岡村さんの危機的状況回避へ。なんか内Pみたい。^^;

岡村「いや、ほんで」
電話の声「こないだ見たよ、あの〜、結構面白かったよ」
岡村「とかって言うから」
矢部「うん」
岡村「『あ、吉田さんに褒められるなんて珍しいですね』って言ったら」
電話の声「いや、僕もたまには褒めるよ」
矢部「ふっふっふっふっ」
電話の声「どうすんの?そして、打ちっぱなし行った後」
矢部「あっはっはっはっ!」
電話の声「合流する?こっちに」
矢部「おお」
岡村「『いや!・・・結構です』」
(矢部笑)

しかし全く回避出来ず、主導権は電話先の吉田さん。

電話の声「いやほんと嬉しいよ〜、電話〜」
矢部「あっはっはっはっ!そんなに喜ばれたら」
岡村「そうそうそう、電話なんかせえへんやんか、ほんでもう、言うたらやな〜」
矢部「うん」
岡村「『殿様のフェロモン』ぐらいから、もうあんまり一緒に仕事もしてないし、たまに会う程度で・・・、そんなもんやんか」
矢部「うん」
岡村「ほんで、会えばなんかちょっとイヤミ言われたりするし、ギクシャクする関係やったりするからやな〜」
矢部「うん、うん」

さらに「殿様のフェロモンで一緒に仕事をしていた」というキーワードが。吉田正樹さんは、その番組のプロデューサーをしていましたので、やっぱり吉田さんとは吉田正樹さん?しかし、まだファイナルアンサーとは叫べない・・・

岡村「でもなんか、俺は間違ったんや、っていうことをなんとか伝えたいと思ってんけど、伝える方法、『間違えたんですよ〜』とはもう言われへんから、一緒にゴルフ行こうとも言われてるわけやし」
矢部「ふふっ、まあまあまあ、難しいよね」
電話の声「今度、飛鳥と岡村君と、僕と3人で周れたら、またいいじゃない・・・」
矢部「ひゃっはっはっはっ」
岡村「って話になって、でも俺は間違ったんだっていうのをなんとか伝えないと、と思って」
矢部「うん」
岡村「自分がなんかもう、その場しのぎでしゃべってるのがすごいイヤやったから〜」
矢部「うんうんうん」
岡村「『あの〜、こんなこと言うたら怒られるかも分からないですけど、あの〜、実はね』」
(矢部笑)
岡村「それも間違ってかけた、とは言われへんから、『実はね、この番号、吉田さんの番号で今も合うてるかな?と思って、電話、あの・・・、さしてもらったんです』」
矢部「ひゃはっ」

危機的状況回避のために導き出された答えは、電話番号が変わってないかの確認。そして、結果は・・・

岡村「って言ったら」
電話の声「合ってるよ、いつでも電話してくりゃいいんだよ」
岡村「って言われて、それでも全然伝わってないから、『とりあえずまた!』」
(矢部と作家の小西さん笑)
岡村「『あの〜、連絡・・・、あの差し上げます』言うて」
電話の声「うん、分かった」
矢部「気まずいな〜」
岡村「『ほんとゴルフね』て言うて、電話切ったんですよ」
矢部「おお」

「ゼロポイント!」と聞こえてきそうですが、まだ終わりではありませんでした。

岡村「電話切ってんけど、うわっ、これどうしよう・・・と思ったら、また!すぐ電話かかってきて、また吉田さんや、確実にパッと見たら吉田って書いてん」
矢部「うん」
岡村「あっ、吉田さん、またかかってきた、『もしもし、どうしたんですか?』って言うたら」
電話の声「いつ行く?ゴルフ」
(矢部爆笑)
電話の声「今週とかは?」
岡村「とか言うから、『いや!今週はちょっと空いてない、ですね・・・』って言うて」
矢部「くっふっふっ」
電話の声「あ、そう・・・、まあいつでもね、あの、一緒に行きましょう」
岡村「て言うて、電話切ったんですよ」
矢部「うん」

まさかの確認電話。しかしまだ希望が残っていると言い出す岡村さん。

岡村「でも若干、なんか飲んではるから〜、覚えてなかったら覚えてないで、ええな〜と思ってたんやん、結構なんか、こうザワザワしてたし、あ、ちょっと酔っ払ってはるかも分からん、ぐらいに思ってたから」
矢部「うんうん」
岡村「ほんで、うわっ、どうしようかな〜思って、で、次の日や」
矢部「うん」
岡村「次の日、あの〜、起きたら、留守番電話入ってて」
矢部「うん」
電話の声「ゴルフの件なんですが・・・、え〜、いつ行きますか?」
矢部「やばい、もうあかんやん、行かなあかんやん」
電話の声「あなた次第です・・・」
(矢部と作家の小西さん大爆笑)
矢部「こわ!」
岡村「どうしよう、会うたら正直に言ったほうがええよな」
矢部「そりゃ言うたほうがええ」
岡村「俺、横田さんにかけてん」
矢部「へっへっへっへっ」

希望は木っ端微塵。しかもゴルフへ行くかどうかは、岡村さんに委ねられるという結果に終わりました。^^;
で、やっぱりここで出てきた吉田さんは、吉田正樹さんとしか考えられないんですよね。しかし、絶対とは言い切れずにモヤモヤしたまま、もう5年が経過しようとしております。

天才ではない君たちは「ひらめき」に頼るな、「論理」を手に進め。

天才ではない君たちは「ひらめき」に頼るな、「論理」を手に進め。