笑いの飛距離

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「出川哲朗の俺をおいしくしろ!」最終回に内村光良が登場 その4

「出川哲朗の俺をおいしくしろ!」最終回に内村光良が登場 その3』の続きです。

ウッチャンナンチャントークライブ2009~立ち話~ [DVD]

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朝まで夢を語り合った学生時代

2010年3月29日配信の「出川哲朗の俺をおいしくしろ!」最終回。ゲストに内村光良。

出川「やっぱ、それですか?」
内村「あとはミスタードーナツでね、結構、朝まで語り合ったのは、私とテッチャンは」
出川「あ〜、チェン家の近くね、大倉山のね」
内村「大倉山じゃない」
出川「大岡山か」
内村「違う違う、横浜」
出川「横浜のだっけ?」
内村「うん」
出川「あ、五番街のね」
内村「五番街の」
出川「はいはいはい」
内村「朝までね、コーヒーをおかわりしながら」
出川「はいはい」
内村「将来の夢を語り合ってたんですよ」
出川「劇団作る、作らないのね」
内村「そうそう、あとテッチャンは、(出川のマネで)『俺は、性格俳優を目指して行こうと思うんだ・・・、三国連太郎、田中邦衛』、ふふっ、へぇ〜と思いながら」
出川「くっくっくっくっ」
内村「はっはっはっはっ」

出川のバイト先の喫茶店へ毎日のようにやってくるウッチャン

出川「あのね〜・・・」
内村「性格俳優か〜」
出川「言っときますけど、そのコーヒー代からなにから全部!俺が出してますからね」
内村「あっはっはっはっ」
出川「学生時代も全部!ほんでお金がない、働かない、とにかくもうグータラだから、働かないから俺の、あの、バイトしてた喫茶店白樺に来るんです、で、白樺に来て」
内村「(笑いながら)白樺」
出川「俺はバイトしてるから、伝票を切らないで、『コーラひとつお願いします、カレー一丁お願いします』って、カレーを伝票に書かないで出せるシステムだから」
内村「ふっ、言っていいのかよ」
出川「1週間のうちに、2回か3回は来て、俺がタダで伝票を付けないで、カレーをおごってた」
内村「ほんとにお世話になりました」
出川「そして、飲み物のコーラとかウーロン茶を、コーヒー代、それさえも俺が払う」
内村「そうそうそう」
出川「まい〜にちですよ!学校の帰りも」
内村「もう、ほんっと金無くてね、あのバイトしねえから俺」
出川「くっふっふっふっ」
内村「だからもう金ねえから、おごってたかってばかりいたから、あのときがいっちばん太ってたんですよ」
出川「ふっふっふっふっ、ほんっとに!」
内村「いっちばん太ってた」

超モテモテだったウッチャンの学生時代

出川「ほんとに、ほんで昼飯なんて、金が無い、金が無いとか言って、『俺は走る』とか言うから、そうすんとキヨミちゃんとか、ヨリコとか、ペコが、(顔の前に手を持ってきて壁から覗くようなしぐさで)こうやって見てて、『あ〜、ウッチャン可哀想!ウッチャン可哀想!明日、弁当作ってきてあげる!』つって、その子達が必ずチェンの応援団が居るんですよ、もう女の子かわいい、その子達が」
内村「クラスメイトね、クラスメイト」
出川「『ウッチャン、ウッチャン〜、ウッチャン、ウッチャン!』つって、あの必ずお弁当を作ってきてくれる」
内村「ありましたね〜」
出川「(壁から覗くしぐさで)それを俺とか南原が見てて」
内村「どこで見てんの、どこなのそれ」
出川「まさかでも、ね!あんときから可愛いって言われてたけど、まさかこうなるとは夢にも思わなかったね」
内村「いや〜」

でも華はなかったウッチャンの学生時代

出川「なんの華もなかったもんね」
内村「ふっ、はっはっはっはっ」
出川「マジで!マジで、なん〜の華もないし、クラスで目立ってないし、あの〜、お笑いの授業に来るまで、俺と入江くんの方が全然スターだったからね!あの学校の中では、こ〜れ、人生って面白いな〜」
(物思いにふける出川)
内村「ね、ほんとにね、目立たなかったですね」
出川「目立たなかった」
内村「あのなんか、こう演劇でね、あの・・・、オーディションみたいの、クラスで」
出川「あ、そうそうそうそう」
内村「主役とかね、私も虎視眈々と」
出川「くふっ」
内村「主役を狙ってたんですけども、最終的に、あの薩摩の田舎侍という」
出川「はっはっはっはっ」
内村「ワンシーンしか出ないやつ、もう、あの、訛ってたんだろうね」
出川「いや訛ってるとかそういう問題じゃない、華がなかったんだよ、ふふっ、絶対にそう、ほんとに!役もなんにも貰えなかったですから、大体入江くんが主役で、脇のいいとこが俺とか、あの南原はやっぱ目立ってたんで」
内村「そうだね」

ブロードウェイを本気で目指してたナンチャンの学生時代

出川「踊りもすごい上手かった、なんかあの頃からこんなん(両手を横に伸ばしクネらせながら)なってたから」
内村「あの頃からって、はっはっはっはっ」
出川「あの頃から、こんなん(体クネクネ)なってたよね?」
内村「あの頃から、こう(出川の動きをマネながら)はなってないよ〜」
出川「違うよ、ほら、新宿に俺ら踊りを・・・」
内村「あ〜!そうそうそう」
出川「習いに行くとか言って、俺とか南原は、毎週日曜日こう(完全にたこ踊り)やって」
内村「そうだ」
出川「ほったら、一回チェンも誘って、おいでよ!って、面白いからって」
内村「行った、行った」
出川「一回だけ来たんだよね」
内村「で、その近くの三平ストアだっけ?」
出川「そうそうそう、くっふっふっふっ」
内村「あそこでカレー食いながら南原が、『内村、俺、ブロードウェイに行こうと思うんだ』つって」
(出川爆笑)
内村「ほぉ〜、こいつはなかなかたいしたタマだなと思って」
出川「これギャグじゃないからね、本気で言ってたからね!でもある意味、南原もすごいよね、それがこんな(やっぱりたこ踊り)なってた人が、実際その、その・・・」
内村「活かしてるもんな、仕事にな」
出川「十何年後に、社交ダンスやって、あんな大ブームを作って、そんで結局ほら、あのブロードウェイのミュージカルもあの人の・・・、三宅一生じゃなくてなんだっけ?あの人」
内村「ん?」
出川「あの演出家の人」
内村「宮本亜門さんね」
出川「宮本亜門さんのあれも」
内村「出ましたからね」
出川「出たからね、主役で」
内村「(出川の踊りをマネながら)これ一本で」
出川「これ一本で、ほんとに、ふっふっふっふっ、ほんとにすごい」
内村「はい、ね〜、行ってたなジャズダンスとか、俺も一回だけでもう興味ない」
(出川笑)
出川「一回しか来なかったもんね、くっくっくっ」
内村「ふっふっふっふっ、もう、合わねえ!って思ったもん、だって『内村くんの動きは全部カンフーになってしまうね』って言われて、もう行かねえ、もう行もんかと」
出川「言ってた言ってた」

内村光良が人前ではもう泣かないと心に誓った日

出川「ふあ〜、俺の、あのもう・・・、思い出は、チェンの一番の思い出は、これは南原もよく言うけど」
内村「うん」
出川「もう最悪だったのが、卒業公演」
内村「あ〜」
出川「卒業公演、2年間の集大成ですよ、そこで1ヶ月以上、本気で一生懸命稽古して、最後にあの、もう、芝居のエンディングですよ、エンディング最後みんなでワーとなって、最後みんなで踊って、あの、歌うたって振り付けでこうやって踊る(たこ踊り再来)、あれがあるんだけど、そこで一斉のせいで踊り始めたんですけども」
内村「はい」
出川「こうやって(たこ踊りからちょっと変化)途中で、みんな振りとかあるんだけど、途中で誰かにガンガン、ガンガン当たるんですよ、ほんで、みんなが誰だ!と思ったら、チェン」
(無言の内村)
出川「で、みんな振り付け1ヶ月以上稽古してたの、一生懸命、そんで、みんな揃ってるのになんで、なんでチェンだけ出来ねえんだ!って、パッて見たら、本番中ですよ!」
内村「はっはっ」
出川「客前、客いっぱい居るとこで、(手で顔を覆いながら号泣するしぐさで)『うっ、はぁ・・・、卒業したくないよ』」
内村「はっはっはっはっ」
出川「もう最悪な」
内村「後にも先にも、俺泣いた事あれだけ、あれしかないわ」
(笑いながら頷く出川)
出川「もう最悪、踊る人にこうやってガンガン、ガンガン当たっちゃうのよね〜」
内村「あの日から、僕は泣かないと決めたのです」
出川「あれはひどかったね〜」
内村「う〜ん、よかった」
出川「本番中だからね」
内村「本番中に泣くとはまさか、あのね、B作が泣いちゃったから、佐藤B作さんに似てるからB作って言ってたんだけど」
出川「B作はちゃんと踊りながら、泣きながらも踊ってたけれども」
内村「そう」
出川「踊んないでもう、(再び号泣のするしぐさで)ガンガン、ガンガンみんなに当たって」
内村「しかもその、最後の卒業公演も、俺の役『漫才師B』っていう役だからね」
(出川爆笑)
内村「ほんと、箸にも棒にも引っかからない役だから、もう踊るしか出番がないのに、その出番の、唯一の出番で泣いてるっていうね」
出川「そうだね」
内村「号泣」
出川「今思うとやっぱあれだね、情にもろいんだけど、情にもろいっていうか、でも、そんな普段泣いたりしないけどね」
内村「う〜ん」
出川「それなんで?あんとき、(チャット画面を見て)ほら、『血も涙もなくしたんだよな』って」
(2人爆笑)
出川「『その日から血も涙もなくしたんだな〜』って来てますね」
内村「サメの目とかね、いろいろ言われるけど」
出川「あ〜、サメの目も無くなったね」
内村「う〜ん」

ウンナンファンにとっては、どこかしらで聞いた事のある話も多かったと思います。ですが、2人から語られることに意味があるわけで、やっぱり何度聞いてもいいもんです。

ちなみに、B作さんとは、学生時代のウッチャンの最初の相方です。途中で「お前の操り人形じゃない!」と言われて、B作さんに逃げられてしまったウッチャン。一方で、ナンチャンは入江雅人さんとコンビを組んでいましたが、どちらもボケたい体質で上手くかみ合わず、こちらも解散。
そんなこんなで残されてしまった者同士で組んで誕生したのが、そう、ウッチャンナンチャンなのです。

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