笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

流れ星とワム!に見るコンビの妙

少し前に、漫才師・流れ星のインタビュー記事を読みました。コンビならではと思われる興味深い話が出てきたりして、「コンビの関係性」について改めて考えるきっかけになりました。 流れ星が「THE MANZAI」で披露した漫才「ひじ神様」誕生秘話 流れ星、ネタ…

グレーゾーンを楽しむ姿勢

「キャラを演じているんでしょ?」と切り込み、「実はこういう人だ」と素を暴く。こういった発言で爪痕を残そうとする人が最近のバラエティ番組で増えている。そんな話をよく聞きます。 キャラを暴くのが早すぎる 2014年7月16日放送「山里亮太の不毛な議論」…

ノンフィクション作家・石井光太にとって「書くこと」とは何か?

ノンフィクション作家・石井光太は言います。「書けなくなることが怖い」と。物心ついた頃から作家を目指していたという石井さん。きっかけは、舞台美術家である父親の存在でした。 舞台美術家である父親の影響で作家を目指すようになった 2013年12月26日放…

オードリーがズレ漫才を手に入れるまでの試行錯誤

オードリー春日俊彰のキャッチフレーズが「東洋一のツッコミ」だった時代があります。ただし、周りからそう呼ばれていたわけではありません。タスキに書いて自ら名乗っていたのです。長い下積みによる迷走でした。 2008年の「M-1グランプリ」以降ずっと売れ…

夏になると帰ってくる野沢直子の出演番組で注目してしまうこと

もはや夏の風物詩となっている「野沢直子の出稼ぎ帰国」。今年も、夏を間近に控えた6月にアメリカから帰ってきた野沢さん。これからバラエティ番組で見かける機会が増えるでしょう。野沢さんがゲストの番組を観るときに、私なりの楽しみ方がひとつあります。…

初期の「爆笑オンエアバトル」にあった東西の溝

「大阪芸人は東京がイヤだった」。「爆笑オンエアバトル」の歴史を振り返る番組で、このようにコメントしていた陣内智則さん。それを受けて、ますだおかだ岡田さんも「オンバトの収録だけは気が重かった」と答えています。この2組は初期の「オンバト」で大活…

日本全国を走った男・森脇健児がオススメする福島県の馬刺し

今年の春からニッポン放送で、ダイノジ大谷ノブ彦の新番組が始まりました。その名も「大谷ノブ彦キキマス!」。月曜から木曜までの週4日、午後1時から4時まで放送している昼の帯番組です。「オールナイトニッポン」で1年間、それと並行して「Good Job ニッポ…

ビートたけしから「リアクション芸はコント」だと教わったダチョウ倶楽部

お笑い界が抱える大きな問題に「リアクション芸人の後継者がいない」というものがあります。先駆者のダチョウ倶楽部と出川哲朗が偉大すぎるのか、あるいは若手芸人にとってあえて進むべき道ではないのか分かりませんが、後継者が見つからない状態が続いてい…

竜兵会の新メンバー候補として山里亮太を挙げる上島竜兵

「竜兵会は崩壊している」。先日放送された「竜兵会のオールナイトニッポンGOLD」で、土田晃之さんがこのように発言していました。竜兵会とは、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが主催する飲み会のこと。最初は太田プロの後輩芸人と東高円寺で飲むだけの集まり…

最近のお笑い芸人はツッコミ化している

「お笑い芸人がツッコミ化している」という話を最近よく聞きます。また、このテーマとセットで語られるのが、「お笑い芸人がコンビ揃って活動するのが難しい」。どちらもテレビでの話になります。 松本人志「世間の人は前もって用意した笑いよりもハプニング…

家族ぐるみで付き合いがある内村光良とさまぁ~ず

内村光良と最も仲がいい芸人は誰か?答えは「さまぁ~ず」。そう言い切ってしまっても構わないでしょう。「内村プロデュース」をきっかけにプライベートでも交流を持つようになり、その関係性は今も変わりません。変わらないどころか、家族ぐるみで付き合う…

坂上忍とマツコ・デラックスのバラエティ番組に出るときの心構え

現在、毒舌を武器にバラエティ番組で大活躍している坂上忍さんとマツコ・デラックスさん。2人が同じ時間帯にそれぞれ別のラジオに出演していて、バラエティ番組に出るときの心構えについて語っていました。すると、坂上さんとマツコさんの考え方がとても似て…

音楽プロデューサー蔦谷好位置が渋谷のスクランブル交差点を泣きながら渡った日

最近のお笑い芸人が「売れたきっかけ」としてよく挙げる番組はなんでしょうか?一番多いのは賞レース系の番組でしょう。その効果に疑問を持たれるようになってきていますが、今でも突出した存在なのは間違いありません。オードリーやサンドウィッチマンは「M…

「久保ミツロウと能町みね子のオールナイトニッポン」から受け取ったメッセージ

2012年5月21日、昼休み。息抜きしようとツイッターを覗いたら、いつも以上に「笑っていいとも」の感想で埋め尽くされています。タイムラインを追うと、どうやら漫画家の久保ミツロウさんが鮮烈ないいともデビューを飾ったのが原因のようです。帰宅後、録画を…

千原ジュニアの内からにじみ出るかわいさ

芸人は売れるにつれ、かわいさも身に付けていく。「アメトーーク」や「ロンドンハーツ」のプロデューサーである加地さんが、自身の著書『たくらむ技術』の中でこのように分析されていました。そして、その例として挙げていたのが、千原兄弟の千原ジュニアさ…

直木賞作家・姫野カオルコは「安住紳一郎の日曜天国」のヘビーリスナー

小説『昭和の犬』で第150回直木賞を受賞した作家・姫野カオルコさん。受賞会見の場にジャージ姿で現れた女性、と言えばピンと来る方もいるのではないでしょうか。そんな姫野さんが受賞後に、「ラジカントロプス2.0 文学賞メッタ斬り!SP」に出演されていまし…

映画史・時代劇研究家の春日太一にとって『ロッキー』は人生を変えてくれた映画

今、春日太一『あかんやつら 東映京都撮影所血風録』を読んでいます。この本を手に取ったのは、だいぶ前に「ダイノジ大谷ノブ彦のオールナイトニッポン」で大谷さんが絶賛していたから。3月に入って、ようやく部屋の隅に積んであった本が全部読み終わったの…

キャイ~ン天野の結婚で内村光良が結婚した当時のことを思い出す

キャイ~ン天野ひろゆきさん(43歳)が結婚しました。お相手は、元アナウンサーの荒井千里さん(30歳)。天野さんのブログを見ると、お世話になった方への報告で忙しかった様子が伝わってきます。 キャイ~ン天野が結婚の報告を最後にしたのはタモリ 発表ギ…

オードリー春日の伝家の宝刀「まかせてください」

オードリー春日のことが嫌いな人なんて、この世に存在するのでしょうか?もちろん存在するに決まっています。でも、そう問いたくなるほど、私は春日さんのある行動に心打たれてしまったのです。 オードリー春日が語る男3人日帰り温泉旅行 2013年11月2日放送…

うしろシティ金子が芸人を目指すきっかけは「ウンナンの気分は上々。」

「あなたは誰に憧れて、お笑い芸人を目指したのですか?」芸人のインタビューなどでよく見かける質問です。そして、若手・中堅芸人のほとんどが、ダウンタウンと答えている印象があります。あとよく挙がるのは、とんねるず、ビートたけしでしょうか。私がフ…

バカリズムの何気ない一言がダイノジを目覚めさせた

ある日の「バカリズムのオールナイトニッポンGOLD」。オープニングのトークで、バカリズムが意外な芸人について語り始めます。と、名前を隠して興味を持たそうとしてもタイトルに書いているので意味ないですね。その意外な芸人とはダイノジ大谷さんです。 「…

ウォークマンでYMOを聴きながら歩けば東京はTOKIOに早替わり

「芸人としておいしい」。お笑い好きの方ならば、とても馴染みのあるフレーズだと思います。少し前のネットニュースで、WEBのテレビ番組表で起きた誤表記が取り上げられていました。なんでも「川上哲治氏お別れ会」とすべきところが、一時的に「出川哲朗氏お…

「THE MANZAI」で南海キャンディーズと戦いたい男達

2013年の「THE MANZAI」は、ウーマンラッシュアワーの優勝で幕を閉じました。大会が終了しても、その余韻をしばらく楽しむことが可能です。と言うのは、出場した芸人が「あのときこうだった」みたいな裏話を、テレビやラジオでしてくれるから。私はそういっ…

マシンガンズ西堀亮とゆかいな仲間たち

「アルコ&ピースのオールナイトニッポンZERO」に太田プロの毒舌王がやって来る。夏の終わりにそう告知して、有吉さんがやって来るかのようなフリをしていたアルコ&ピース。でも実際にやって来たのは、マシンガンズ西堀亮さんでした。そもそも有吉さんなら…

くじらがオードリー若林に「エンタの神様」でやる漫才でアドバイス

「THE MANZAI 2013」決勝まであとわずかです。もうワクワクが止まりません。ただし私の楽しみ方は異質かもしれません。と言うのもネタをあんまり見ていないので、ネタそのものを語る言葉を持っていないのです。ネタ見るのはもちろん好きです。でも、そういう…

恩田陸『夜のピクニック』に出てくる歩行祭を実際にやっていたバイきんぐ小峠

「今年の『アメトーーク』で一番好きな企画を選べ」と言われたら、ウォーキング芸人の回を私は選びます。なぜなら私の趣味がウォーキングだからです。完全に個人的な事情に基づいています。 普段散歩しているので「アメトーーク」ウォーキング芸人は前のめり…

ネプチューン原田泰造のおかげでプライドを捨てることができた土田晃之

オアシズ大久保佳代子のブレイク。2013年のお笑い界の大きな出来事として、最初に浮かんだのがコレでした。他に「笑っていいとも」終了発表とかあるのに。でもそうなってしまうのは、普段聞いているラジオでの大久保さんの発言が、今でも印象に残っているか…

アンタッチャブル山崎「一般の人のお笑い感に当てて行きたい」

「昔はジャックナイフだった」。これは「尖(とが)っていた」って意味なんですが、お笑い芸人のエピソードトークでよく耳にするフレーズです。今では想像もつきませんが、ザキヤマことアンタッチャブル山崎さんも昔はジャックナイフだったんです。2010年の…

その人の人格や生き方が表れるのが芸

私が毎週楽しみにしている番組に、阿川佐和子さんがゲストと対談する「サワコの朝」があります。少し前の放送になるのですが、作家・岩下尚史(いわしたひさふみ)さんが出演していて、日本の伝統芸能との付き合い方について語っていました。私は、自分のお…

内村光良とオードリー若林は興味がないとき爪をいじる

ウッチャン(内村光良)は、爪をいじる癖があります。その癖が意味するモノは何か? ウッチャンと共演が多い芸人は知っています。今の状況に「興味がない」ということです。無意識に爪をいじっているところを指摘されて、興味を失っているのがバレてしまうウ…