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笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

うしろシティ金子が芸人を目指すきっかけは「ウンナンの気分は上々。」

うしろシティ ウッチャンナンチャン バナナマン ラジカントロプス ラ・ママ ザ・イロモネア

「あなたは誰に憧れて、お笑い芸人を目指したのですか?」

芸人のインタビューなどでよく見かける質問です。そして、若手・中堅芸人のほとんどが、ダウンタウンと答えている印象があります。あとよく挙がるのは、とんねるず、ビートたけしでしょうか。
私がファンであるウッチャンナンチャンはまず出てきません。今まで見てきた限りバカリズムぐらいですね。だからと言って、その状況に憤る気持ちは微塵もなく、当然の結果として受け止めてきました。そこら辺を妙にわきまえているのが、ウンナンファンの特徴だったりする気も。^^;

ところがです!つい最近、この質問にウッチャンナンチャンと答える若手芸人が現れました。その希少な芸人は、うしろシティ。これは肩入れせざるを得ません。

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うしろシティ阿諏訪が芸人を目指すきっかけは、バナナマンの単独ライブを見て

2012年9月2日放送の「第264回 うしろシティのラジカントロプス2.0」。

聞き手は、歌う放送作家・植竹公和(うえたけきみかず)。
うしろシティは、金子学(かねこまなぶ)と阿諏訪泰義(あすわたいぎ)が結成した松竹芸能所属のお笑いコンビ。今とても勢いがある若手実力派コント師です。
そんなうしろシティに、植竹さんがお笑いを始めたきっかけを尋ねると、

阿諏訪「僕はもう、お笑いを始めたきっかけがバナナマンさんなんで」
植竹「あっそう」
阿諏訪「はい、バナナマンさんはもう憧れですね」
植竹「バナナマンってそうか、多いな今、そういう存在なんだね、もう」
阿諏訪「いや、そうですね~」
植竹「ちょっと東京っぽい?やっぱり、東京っぽいって変だけど」
阿諏訪「う~ん、なんかその、子供の頃見てたお笑いってテレビしかないじゃないですか」
植竹「うんうん」
阿諏訪「でもその、高校出て、DVDとかでお笑い芸人さんの、単独ライブのDVDを初めて見たのがバナナマンさんで
植竹「あ、そうなの?」
阿諏訪「はい、で、そのツアーを、10周年で全国ツアーをやってるときのDVDなんですけど、全国をまわって、いろんな会場でお客さんがワーと笑って、で、面白くて、こんな風になれるならお笑いやりたい、そんときに思ったんです」

阿諏訪さんと対照的だったのが、金子さん。

うしろシティ金子が芸人を目指すきっかけは、ウッチャンナンチャンの番組を見て

金子「僕はネタ番組を逆に見てこなくて」
植竹「はい」
金子「で、ウッチャンナンチャンさんの『ウリナリ』とか、『気分は上々。』とか、そういうのが大好きで
植竹「へぇ~」
金子「ああいうのがやりたいな~と思ってたんで、ウッチャンナンチャンさん」
植竹「ウッチャンナンチャンが好きだったの?」
金子「大好きです」
植竹「どういう・・・」
金子「その、なんか、いわゆるダウンタウンさんを大好きな芸人って多いじゃないですか」
植竹「はいはい」
金子「それって多分、あのボケツッコミの感じというか」
植竹「うんうん、漫才」
金子「僕はやっぱりなんか、ネタ的なところにあんまり・・・なんて言うんですかね?阿諏訪がバナナマンさん見てとか、そういう導入じゃないので、その、ウッチャンナンチャンさんのやってる番組の楽しい感じ」
植竹「あ~!ネタじゃなくて番組」
金子「はいはい、ネタで憧れてるっていうのは芸人始めてからですね、始めてからいろんな人観てって」
植竹「うんうん」
金子「みんなすごいな~と思うんですけど、きっかけがもうウッチャンナンチャンさん、あの楽しい感じ」
植竹「へぇ~」
金子「番組見てて楽しい気持ちになるじゃないですか」
植竹「うんうん」
金子「それがいいなって」

ウッチャンナンチャン、バナナマン、うしろシティ。この3組の共通点に「ラ・ママ新人コント大会」というものがあります。
これは、1986年にコント赤信号の渡辺正行さんが立ち上げたお笑いライブで、今も続いています。しかも植竹さんは、当初からこのライブに携わっている方なのです。そんな縁もあって、うしろシティの話を聞きながら、それにまつわるウンナンやバナナマンが「ラ・ママ」に出ていた当時の話を披露してくれました。

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例えば、「ラ・ママ新人コント大会」のライブ後、みんな飲みに行くのか聞いたときです。

お笑い第3世代が「ラ・ママ」に出ていた頃は、飲みに行かずにみんなでボーリング

植竹「今どう?全体としてはさ、50人ぐらいあそこ(ラ・ママ)に来てやってるけどさ」
阿諏訪「はい」
植竹「全体としてお笑い芸人ってさ、酒飲む?パーセンテージとしてどうですか?」
金子「飲む気がしますけどね」
植竹「今、飲むんですか」
阿諏訪「う~ん、飲む気がしますね」
金子「その、昔の話って結構すごいじゃないですか、聞くと本当バカみたいにみんな飲んで、みたいな」
植竹「うんうん」
金子「そういう時代ではなくなってるんでしょうけど、でも基本みんな飲みに行く」
阿諏訪「うん、飲む割合のほうが多いですね」

ただし、植竹さん曰く、お笑い第3世代は特殊でみんな飲まなかったそうです。

植竹「あのね、だからね、その第3世代と言われてね、ウッチャンナンチャン世代っていうか、あの爆笑(問題)世代って飲まないの」
阿諏訪「ほぉ~」
植竹「今は飲むよ」
阿諏訪「はい」
植竹「例えばほら、大体ね・・・今から20何年前か、ウッチャンナンチャンたち、俺たち大体終わったあと飲んで」
金子「はい」
植竹「そのあと俺と、南原と、ジャドーズっていうのが出てたんだ当時、知りません?」
阿諏訪「う~ん・・・」
植竹「ジャドーズって、ショートコントあるでしょ、ウッチャンナンチャンの」
金子「はいはい」
植竹「アレの元祖なのよ、ウッチャンナンチャンはそれを元に、ヒントを得てやりだしたの、それでブレイクした」
阿諏訪「へぇ~」
植竹「ジャドーズってちょっと、シティ派コントっていうかね」
金子「はい」
植竹「それでジャドーズの連中と、飲む所ないからデニーズかなんか行って、朝まで飲んで」
(聞き入るうしろシティ)
植竹「だけどね、あんまり飲まない、どちらかというと、一番多いケースがみんなでボーリング行くっていう」
阿諏訪「あっ!それラジオで設楽さん(バナナマン)も言ってましたね」
植竹「言ってたでしょ」
阿諏訪「はい」
植竹「酒も飲まずによ、朝までボーリングなのよ、不思議でね~、そういうことは今ないんだ?」
阿諏訪「そうですね~」

まさかジャドーズの名前が出てくるとは。
最後は、これからの目標について。ここでもウンナン憧れが止まらない金子さん。

植竹「なんかこう、こんな番組を将来ね、ウッチャンナンチャンの番組に憧れたって言うけど」
金子「はい」
植竹「やってみたいってあるわけ?」
金子「僕、『気分は上々。』みたいなやつです」
(スタジオ笑)
阿諏訪「即答」
植竹「ははははっ」

私の中でうしろシティは特別な存在になり、いつかウッチャンナンチャンと共演して欲しい、と強く願うようになりました。

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そして、この放送から1年以上経過して迎えた2014年。ついに、その日がやってきました。
これはやっぱり、うしろシティが2012年に若手の登竜門である「NHK新人演芸大賞」で大賞を受賞したり、2012年から2年連続で「キングオブコント」決勝に進出するなど、きちんと結果を残してきたからこそ実現した共演なのではないでしょうか。

「ザ・イロモネア」でウッチャンナンチャンとうしろシティの共演が実現

2014年1月3日放送の「ザ・ゴールドラッシュ ~イロモネアへの道~」。

司会はもちろんウッチャンナンチャン。
「ザ・イロモネア」本戦出場権をかけた予選会で、「一発ギャグ・モノボケ・ショートコント・モノマネ・サイレント」のジャンルから1つを選び、ランダムに抽出された観客5人を1分以内に全員笑わせたら合格というシステム。

トレンディエンジェル、鬼ヶ島、マテンロウ、ニッチェ、かもめんたるが挑戦するも全員クリアならず。ちょっと嫌な空気が漂い始めたところで、うしろシティの挑戦。舞台に呼び込まれて、ウンナンに挟まれながら意気込みを語ります。

内村「初登場ですね、よろしくお願いします」
金子「はい」
阿諏訪「ホント、相方がですね」
内村「うん」
阿諏訪「あのウッチャンナンチャンが好きで、お笑いを始めたと」
南原「お~」
金子「僕、お笑いのネタ番組とか見てお笑いを始めたタイプじゃないので」
南原「何を見て始めたの?」
金子「あの、『気分は上々。』を見て」
(ウンナン笑)
阿諏訪「そうなんですよ」
内村「『気分は上々。』なの!?」
南原「『上々。』見て、芸人始めようと思ったんだ!?」
金子「はい、僕もこんな旅がしたい」
(ウンナン爆笑)
阿諏訪「もう1週間ぐらい前から、ずっとソワソワしてて」
内村「へぇ~、いや、初めて言われたな」
南原「どんな旅が好きだったの?」
金子「いや!あの、もう・・・なんっ、全部なんすよね」
内村「あははははっ」
金子「もう全部っす」

舞台に上がる前からぎこちなかった金子さん。それをフォローする阿諏訪さん。なんという幸せな空間でしょう。しかし、いざ挑戦が始まるとなると、緊張感に包まれるスタジオ。

うしろシティが選んだジャンルは「ショートコント」。これは「サイレント」の次に難しいとされているジャンルなのです。「一発ギャグ・モノボケ・モノマネ」のように連発できません。制限時間は1分ですから、かなり難しい挑戦になってしまいます。それでもあえて彼らが「ショートコント」を選択した意味を深読みしていたら、ウンナンの「チャレンジスタート!」の声が。

残り時間20秒で、5人中4人を笑わすことに成功。残りの1人ももう笑う寸前・・・でしたが、笑うに至らず制限時間が来て、チャレンジ終了。惜しくもクリアならず。

内村「あと1人」
南原「20秒ぐらいで、4人まで行ってたのね」
金子「うわっ!ホントっすか!?」
阿諏訪「いや~」
南原「どうしてもあと1人の壁がね」
内村「しかもあと1人ね、もうちょっとで笑いそうだったの」
(悔しがるうしろシティ)
内村「惜しかったよ~」
南原「ね~」
金子「うわ~!」
阿諏訪「『気分は上々。』の道のりはまだ長いですね」
南原「長いね~」
金子「チクショ~!旅に行きてぇ!!」
(スタジオ笑)

まず「ザ・イロモネア」本戦への出場を決める。すると、本戦の挑戦者のメンバーにバナナマンの姿が。ウッチャンナンチャンの番組で、脇からバナナマンの声援を受けながら、うしろシティが挑戦する。
そんな夢みたいな光景を、私は放送前から妄想してしまいました。でも、いつか実現する日が来るはず。

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