笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

ゴシップファンタジスタ東野幸治

TBSラジオ「山里亮太の不毛な議論」に東野幸治がゲスト出演しました。
私が東野さんの話をこんなに長く聞いたのは初めてかもしれませんが、とにかく面白かった。それまで抱いていた東野さんのイメージと違う部分を発見できた放送でもあり、特にベッキーさんとの関係について語る姿は新鮮でした。

ベッキーと仲良くなって人間らしさを手に入れた東野幸治

2013年6月12日放送の「山里亮太の不毛な議論」。ゲストは東野幸治。

「ミスターゴシップ」という肩書きで登場した東野さん。ところが本人はその呼び方を嫌がり、テレビでゴシップを語るのが実は恥ずかしいと言います。

東野「今日、正直ね、ゴシップ言いたくないのよ、ゴシップについてコメント言いたくないのよ、というのも」
山里「はい」
東野「あの~、最近やっと、ちょっと芸能界で仲間というか……仲間ができたのよ」
山里「(裏切られた感いっぱいの)えっ!?」
東野「『旅猿』という番組があって」
山里「はいはい」
東野「ナインティナインの岡村君とか、出川さんとかジミー(大西)さんとか出てもらったんやけど、以前、つい最近ですけど、海外でタイに行ったんですよね」
山里「はい」
東野「そんときに、まあまあ時間帯もいいし、サッカーの裏ってことで、日本テレビさんからのお願いもあったりとかして、ベッキーちゃんがなんかね、ちょっと来てくれたわけ、番組にね」
山里「はい」
東野「そのベッキーちゃん、まあまま良い子やし、がんばる子やし、一緒に海外行くとやっぱ普通のスタジオで、なんか2時間とか1時間半収録してサヨナラみたいな感じやったら、特に何も思わへんけど」
山里「はい」
東野「一緒にタイ行って飛行機乗ったり、あ~だこ~だ船乗ったりすると、やっぱどうしてもね、僕もやっぱり……最近どうやら手首を鋭利な刃物で切ると、赤~いモノが」
(作家笑)
山里「ウソでしょ?」
東野「ホンマやねん、ふふふっ、(赤い血が)流れてくる人間やって、ベッキーちゃんともやっぱ仲良くなるわけや」
山里「ちょっと待って、東野さんに体温が?」

人間らしさを手に入れてゴシップへの拒否反応を示す東野さんを山里さんは受け入れられません。

東野「ほんで今、パッて本番前にツイッター見たら」
山里「はい」
東野「なんかベッキーちゃんがコレ聞いてるらしいのよ」
山里「えっ!?」

「旅猿」という番組でタイに行ったとき、東野さんと岡村さんとベッキーさんの3人は同じ部屋で1泊したそうです。

東野「ベッキーさん、ええ仕事しかしてへんから、俺らみたいにスタジオじゃない、どっかの掘っ建て小屋みたいなところで」
(山里笑)
東野「やることないからさ、ふふっ」
山里「行ったことない」
東野「行ったことないから、そんなとこ、だから! 体調も万全で、良い声でしゃべらなアカンから、あの~、お水じゃない、お湯じゃない、白湯(さゆ)を含んではんねん」
山里「あ~、飲んでる、ポットで」
東野「そうそうそう、そういう風にちゃんと自分を律して管理してるけど、でも『旅猿』のときはちょっとそういうのじゃないからって、(ベッキーは)『分かってます』って」
山里「『旅猿』のとき、すごい楽しそうだったじゃないですか」
東野「そうそう、普通に横で寝てたで」
山里「ええ!?」
東野「普通に横で」
山里「ちょっとそれって……なんかおっぱいとか触ったりしたんですか?」
(作家笑)
東野「俺? お~……まあまあ、ちょっとな」
山里「くふふっ」

瞬時の判断で、事実より笑いを優先する東野さん。
そんな東野さんの話術に魅了されっぱなしで、2時間の生放送はあっという間に終了。ところが、このあと収録しているポッドキャストまで残ってくれました。

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みんなのアニキ的存在になりたい山里亮太

2013年6月12日放送の「山里亮太の不毛な議論」ポッドキャスト版。

ポッドキャストでは普通のお便りを読んでいきます。「別れた彼女が仲の良い先輩と付き合い始めたのに、そばにいて欲しいと自分に言ってきます。どうしたらいいでしょうか?」といった恋愛相談のメールに、山里さんがアドバイス。

山里「これはねぇ、大体こういうこと言われるときってのは、都合よくね、置いておかれてるっていうか、まあ、そっち(今の彼氏)が悪くなったときに、保険として帰ってこようと思ってくるタイプが多いから、やっぱ本当にね、好き……とかじゃないんじゃないかな? 今こういう選択肢をまず思っちゃうって時点で……」
東野「もうやめてもらえませんか?」
山里「へっ?」
東野「偽善者」
(作家笑)
山里「いや、今ちょっと……」
東野「田舎の子をダマくらかすの」
(作家笑)
山里「何がですか?」
東野「もうやめてください、もう本当に心がこもってないから、そんなのやめてください、皆さん! ポッドキャスト聞いてる皆さん! 世界中の皆さん! こんな番組に悩みのメールとか絶対やめてください!」
山里「すみません、もう帰ってください」
東野「あの~、悩みのメールの紙で、チ○コこすってます」
(スタジオ笑)
山里「こすってるか! 丁寧に置いてますよ!」

もう帰ったと思っていたところでのカットイン。興奮しました。

東野「やめなさい、もう本当に」
山里「東野さん」
東野「何が?」
山里「(動揺したまま)どうも、こん……今夜のゲスト、東野さんです」
東野「あはははっ! どうもよろしくお願いします、ちょっとね、あの~、生放送のほうでお邪魔しまして」
山里「ありがとうございます」
東野「ポッドキャストで田舎の高校生をダマくらかしてるって聞いたんで、ちょっと本当に大至急、先輩として、会社として、やめてもらおうと思って、もう何がしたいんですか?」
(作家笑)
山里「僕は、お兄さんになりたい」
東野「いやいやいや、無理です」
山里「みんなの……」
東野「無理です、アニキ的な資質が全くないし、やめてください、アドバイスとかするの本当、金輪際やめてください」

みんなのアニキ的存在を目指す山里さんに嫌悪感を抱く東野さんは、「人生相談じゃなく楽しい放送をしなさい」と説きます。

東野「どういうコーナー、これからしていく?」
山里「いや……東野さんがね、じゃあ思い描く、僕だったらこういうコーナーっていう」
東野「『山ちゃんにこんなコトして欲しい』みたいなのはどう? 例えばリスナーから、その言うたらね、まあまあ確かに、2時間生放送でおしゃべりが面白いのは分かったけど」
山里「はい」
東野「こんな山ちゃん、例えばリスナーからリクエストに応える、こんな山ちゃん見てみたい、もちろんこういう人生相談の山ちゃんも見てみたいけど」

そして、今回は東野さんがリクエストすると言って、あるパンツを取り出します。

東野「山ちゃんに世界で一番小さいパンツを履いてもらおうと」
山里「へっ?」
東野「ふふっ、世界で一番小さいパンツを履いてもらうっていう、僕からのお題ですよ」
山里「はい……」
東野「だから、こういう企画はどうですか? っていう例えですよ」

この用意周到さ。

全裸で世界で一番小さいパンツを履いて、イグアナのポーズで人生相談をする山里亮太

東野「先週は人生相談をしてもらおうって企画やけど、今回は、『世界で一番小さいパンツを履いてよ!』っていう、ポッドキャストやし、写真撮るよ」
(作家笑)
東野「ほんでバラまくわ、履いてよ、上脱いでよ!」
山里「下だけじゃないんですか?」

その場で着替えようとする山里さんに、

東野「いきなり見たほうがいいから、表で、8階で履いてきてよ」
(作家笑)
山里「いや、8階で履いてきたら、もう捕まるでしょう!」
東野「ははははっ」
山里「廊下で着替えてきますよ」
東野「廊下で着替えて、世界で一番小さいパンツ、面白いねんて」
山里「入るかな~?(廊下に向かう)」
東野「入る入る、皆さん申し訳ありません、ちょっとね、今回は東野幸治のお題、え~」
山里「(戻ってきて)靴下脱いだほうがいいですか?」
東野「えっ?」
山里「靴下脱いだほうがいいですか?」
東野「靴下は絶対脱いだらアカンて、片岡鶴太郎さんが言ってたって、なんか記事になってた」

それはおそらく、てれびのスキマさんが書いた記事だと思われます。

しばらくすると、全裸(靴下は履いたまま)で世界で一番小さいパンツを身に着けた山里さんがスタジオに戻ってきました。

山里「これぇ……」
東野「いや、イケるイケる」
山里「イケます?」
東野「大丈夫、あの~、ギリギリ放送できるわ」
山里「できます?」
東野「ちょっと待って、くふふっ」
山里「ちゃんと納まるんですね」
東野「納まるでしょ」
山里「もっと後ろ下がったほうがいいですか?」
東野「そのままで、もっと前! もっと前!」
山里「はい!」
東野「あ、イケるね、カワイイわ」
山里「カワイイですか?」
(シャッター音が響く)
東野「あはははっ、ありがと、ありがと」

なぜかまんざらでもない山里さんに、東野さんからさらなるリクエストが。

東野「テーブルきれいにして、タモリさんのイグアナして人生相談とか」
(スタジオ笑)
東野「そういうのどう?」
山里「それだったら人生相談してもいいですか?」
東野「そうそう、そこまでしたかったらね、ちょっとお願いします」

世界で一番小さいパンツだけを身に着けた山里さんが、テーブルの上でイグアナの格好をしながら人生相談のメールを読む。その姿に東野さんは爆笑しながら写真をパシャパシャ撮る。生放送では抑えていた悪魔的な部分をむき出しにする東野さん。

この間。

この間。

さらに翌週の放送で、このときの後日談を話していました。

ラジオの発言を反省して、白湯を入れるポットをベッキーにプレゼントした東野幸治

2013年6月19日放送の「山里亮太の不毛な議論」。

テレビの収録で一緒になった東野さんに、先週のラジオ出演のお礼を言いに行った山里さん。

山里「今日収録一緒だったから、ご挨拶にね、『東野さん、本当にありがとうございました、めちゃくちゃ楽しかったです』つって、ただ、その東野さんにね、ある事件が起きていたんですよ、あの放送で、この会話、皆さん覚えてますか? 東野さんが『今日はちょっとそんなにね、下世話なこと、ゲスいことは言えない』と、それはなぜかと言われたら、あのベッキーが聞いてるから」

先週の放送を聞いていない人のために流れを簡潔に丁寧に説明します。

山里「東野さんがね、一緒にタイに行ったときにベッドがひとつだった、そのときに俺がね、『東野さん、ベッキーのおっぱい触りました?』つったら、『触った』って東野さんが、で、『ちょっと~!』つって、なんかそこで話がドンッとオチたわけよ、でも東野さんは『実は触ってなんかいない』と、楽しくて、芸人さんがあの~、これね不治の病なんだけど、絶対治らない」
(作家笑)
山里「楽しくなってるときって、一番そのときに楽しい選択肢を、どんな事実よりも選んじゃうのよ、盛り上がる、絶対これが正解だ! っていうのを選んじゃう、その上での『触った』っつうのをくれたわけ」

しかし繊細な東野さんは「ベッキーのおっぱい触った」発言をとても反省したそうです。(このあとの東野の発言は山里が再現)

山里「ベッキーも聞きながら、ツイッターで『触られてない! 触られてない!』と言ってると、で、東野さんがそれをすごく思い悩んでらっしゃったと、今日聞いて、でね、聞いたらほら、ベッキーはなんて言うの? ノドとかいたわるために白湯を飲んでると、自分のポットに入れて、で、(東野は)そのベッキーに白湯を飲める良いポットをプレゼントするって」
(作家笑)
山里「お詫びに、で、『あ、そうなんすか?』と、ベッキーにポットをプレゼントする、まあそれはもちろんね、『気持ち悪いやん!』と、おっさんがね、おっぱい触っただなんだで盛り上がったら、それはもうベッキーに迷惑をかけたから、だから」
東野「お詫びにポットを送ったんだよ」
山里「って、『へぇ、そうなんすか、いや、流石ですね~』つって」
東野「うん、手紙とね、写真付けて
(作家笑)
山里「『……写真付けて?』」
東野「うん、そう、手紙とね、ちょうど山ちゃんがイグアナやってるヤツ、アレ土下座に見えたから、アレも付けといたから」
(作家笑)
山里「だから、くふっ、ほぼ全裸の写真が、ベッキーに届くかもしんないのよ……俺もう一生ベッキーに会えないよ!」

東野幸治は、正真正銘のお笑いファンタジスタです。