笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

女芸人の憧れは最終的にオセロになる

最近テレビでの活躍が目覚しいのが、女性のお笑い芸人です。

女性芸人ばかり集めて何かするバラエティ番組の企画も多く、そういった場でリーダー的な役割を任されるのがオアシズだったりします。少し前に放送された「ヒルナンデス!」でも、女性芸人4人が食レポのロケをしていました。このとき、あまり耳にしない女性芸人の名前が挙がったのです。それがとても印象に残っていて……って、タイトルにあるようにオセロなんですけれども。

「ヒルナンデス!」の食レポのロケに北陽と森三中

2011年6月23日放送「ヒルナンデス!」(日本テレビ)

司会は南原清隆。
アシスタントは水卜麻美。
ロケ出演者は北陽(虻川美穂子・伊藤さおり)、森三中(村上知子・黒沢かずこ)。

女性が思わずうっとりしてしまうオトナの男が集う店。そんなお店の実態を女性目線で確かめる「うっとりするンデス?」のコーナー。

場所は麻布十番。どこかの公園で伊藤さんがワンショットでうっとりしているところに、虻川さんが割り込んできて、

虻川「だぁ!」
伊藤「(驚きながら)な~に~?」
虻川「(自分を指差しながら)私のコーナー!」
伊藤「いやいや、ちょっと待ってよ、私も……」
虻川「(伊藤の肩を抱き寄せ)夢の共演で嬉しいです」
伊藤「いつもテレビの前でね、1人うっとりしてたから~」
虻川「ホント~?」
伊藤「私も嬉しいです」
虻川「(カメラ目線で)どうも北陽です~」

「ヒルナンデス!」で初共演を果たした北陽が、今回のロケで同行するゲストを呼び込みます。

虻川「こんな美女にも来てもらってます、どうぞ~!」
黒沢・村上「よろしくお願いしま~す」
(森三中登場)
黒沢「(北陽を指し)うわっ、夢の共演?」
虻川「(照れながら)そんなぁ」
黒沢「北陽さんか、Take2さんかってくらい」
(スタジオ笑)
虻川「そんなに?」

メンバーがそろったところで、目的のレストランへ向かいます。辿り着いたのは麻布十番にある「ヒルトップカシータ」。東京タワーを一望できる絶景レストランです。

うっとりしたらハートのシールを貼っていき、「うっとりポイント」でお店を判定していきます。「ヒルトップカシータ」では本格フレンチのコース料理が楽しめるのですが、「今は欲が食欲しかない」と断言した黒沢さんだけが、さらに3000円をプラスして牛を追加していました。^^;

女芸人の結婚生活について

サラダに、パスタに、メインデッシュ。出てくる料理が本当に美味しそうです。

ロケーションも素晴らしく、料理を一口食べてはうっとりの女芸人たち。料金を追加した黒沢さんのところにやって来たのは、山形県産「雪降り和牛サーロインの炭火焼」。それを口に運びながら、

黒沢「結婚っていいですか?」
(料理に夢中なのか生返事の「いい」)
黒沢「あんまり笑顔が見られないんですけど、皆さん」
虻川「あはははっ」
伊藤「家が温かいっていいですよね」
黒沢「あ~」
伊藤「だって、いつも今まで暗いなか(電気)つけてとか、布団も冷たいし」
村上「ははははっ」
黒沢「一緒に寝てるんですか?」
伊藤「一緒に基本寝るね」
黒沢「へぇ~」
伊藤「みんなそうでしょ?」
虻川「いや、うち、ベッド別」
伊藤「えっ?」
虻川「35年間、1人で生きてきちゃったから、人と一緒に寝るのができないんだよね」
村上「なんで結婚したんですか?」

村上さんがツッコんでいる横で、黒沢さんは虻川さんの発言に大きくうなずきます。

時代を変えた女芸人たち

東京タワーを一望できる屋上のルーフトップ席へ移動。

コース料理最後のデザートは屋上で、というオシャレなシステムになっています。「うっとりポイント」高し。そこでデザートを堪能したあと、カプチーノを飲みながらくつろぐ女芸人4人衆。

虻川「こんな麻布十番の屋上でコーヒー飲むようになるとはね」
(スタジオ笑)
黒沢「ずっとオアシズさんに憧れてたりしましたよね、当然事務所の先輩だし
虻川「うんうん」
黒沢「で、あるときからやっぱり……オセロさんに憧れ出したりするじゃないですか
虻川「(大きく頷きながら)そうそうそう! 女は恋愛しちゃいけない! みたいなね」
村上「あ~、ダメになるみたいな」
虻川「ダメになる」
伊藤「引かれるみたいな」
虻川「実際、自分もそう思ってたし、まあ実際モテなかったから、そう思ってたんだけど」
村上「うん」
虻川「オセロさんと一緒に仕事したときに、オセロさんが『やっぱ恋愛せなアカンで』みたいなこと言って、コレじゃん!
(スタジオ笑)
黒沢「オアシズなんて!」
虻川「オアシズじゃない! オセロだ!」
村上「あはははっ!」
黒沢「そりゃそうですよ~、オセロさんみたいになりたいですよ、みんな」

オシャレな場所で、女芸人をテーマにした熱いトークが展開していきます。

伊藤「森三中はどういう感じだったの?」
村上「ブスの女芸人の王道というか、でやっぱり、そこには失礼ですけど、オアシズさんがいて」
虻川「筆頭株主」
村上「ふふふっ、うん」
黒沢「その上には、山田花子さんがいらっしゃいますから」
伊藤「あ~」
村上「青木(さやか)さんと友近さんが出てきたことによって、アレアレ? っていう」
黒沢「多分、時代を変えたのは青木さんと友近さんだと思います
(うなずく北陽と村上)
村上「うらやましいなって」
黒沢「オアシズ? 違う違う違う! 青木、友近だ!」

吹き抜けのプールサイド席に移動しても、ガールズトークならぬ熱い女芸人論が止まりません。

松嶋裁判

松嶋裁判

女芸人の女らしさへの抵抗

虻川「伊藤ちゃんは、まあそのポワーンと見える、女の子らしいとか言われるんですけど、それが伊藤ちゃんすごくイヤみたいで」
黒沢「それ、結構イヤでしたね、20代は、女性っぽいって言われるのが」
虻川「へぇ~」
黒沢「だからホントに、(ちょっと格好つけて)『あっ、着替えられます、どこでも』みたいな感じで」
(スタジオ笑)
伊藤「いや~分かる!」
黒沢「女性の楽屋が別だったら『違います、これ平等じゃないじゃないですか!?』って」
村上「あはははっ」

食レポのVTRが終わって、スタジオに戻っての会話で、

南原「いや~、女芸人ってあんな感じなの?」
虻川「そうですね」
南原「ビックリした、女芸人のプライドって『いつでも脱げます!』」
(スタジオ笑)
虻川「あはははっ、それあるんですよ!」
関ジャニ村上「だれもが通る道?」
虻川「1回通ります、今はなくなった部分もありますけど」
関ジャニ村上「アブちゃん(虻川)もあったん?」
虻川「ありました、『全然平気です、別に見られても平気だしぃ』みたいな、ちょっと……男と思われたいみたいな」
サバンナ高橋「ああ、いやそういうのあるわ、だって、まちゃまちゃなんて、いまだに普通に楽屋で(服を脱ぎながら)『おはようございま~す』」
(スタジオ笑)
関ジャニ村上「まだ!?」
サバンナ高橋「ほんなら、数々の先輩が(顔をそむけて)『やめて~!』って」
南原「あはははっ」

やっぱりオセロは別格な存在なんでしょう。

ウンナンファンにとってオセロは非常に近い存在です。「カボスケ」に始まり、「笑う犬」シリーズ、さらに「世界の果てまでイッテQ!」と、数々の番組で共演しています。ウッチャンにとって最適な女性アシスタントと言われたら、私はオセロの中島さんか松嶋さんのどちらかで悩むと思います。

それにしても森三中の黒沢さん。彼女の存在感はたまらないモノがありますね。