笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

「ウレロ☆未確認少女」はキラキラしていた

「ウレロ☆未確認少女」DVD-BOXがついに発売されます。発売日は2012年2月29日。

「ウレロ☆未確認少女」は、テレビ東京の深夜に放送していたシチュエーションコメディ。出演者は、劇団ひとり、バカリズム、東京03、そして、早見あかり。プロデューサーは「ゴッドタン」も手がける佐久間宣行。

今のテレビでは珍しいスタジオコント的な番組。出演者も実力のある芸人さんばかりということで、放送前からかなりの話題となっていました。少なくとも私のツイッター上では。ナンチャンも見てたらしいよ。^^;

そんな「ウレロ」が、現在発売中の雑誌『TV Bros.』で特集されていました。

雑誌『TV Bros.』で「ウレロ☆未確認少女」DVD-BOX発売記念特集

2012年2月15日発売『TV Bros.』(東京ニュース通信社)

劇団ひとりさんとバカリズムさんの対談や、脚本を担当したオークラさんとプロデューサー佐久間さんの対談もあり、作り手側の愛情がビシビシと伝わってきます。

それに加えて、いつもブログを読んでいる「てれびのスキマ」さんも「ウレロ」の魅力を紹介していまいた。そのなかで、バカリズムさんの動きのキレをウッチャンになぞらえて、「マセキイズムの体現」と表現。

ツイッターでも、

と報告。なんてニクいことを! これにはグッと来ました。

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以前、ある雑誌のインタビューでバカリズムさんはこう言っています。

『EX大衆』でウンナンに憧れていたと語るバカリズム

2010年1月15日発売2月号『EX (イーエックス) 大衆 2010年2月号』(双葉社)

この号で、「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!」DVD発売特集がありました。

そのなかで、バカリズムさんは「ウンナンさんに憧れていた」と語り、さらに「やるやら」のコントについて、

コントのなかでは「コケる男」が大好きでしたね。ただコケるだけっていうシンプルさがカッコいいし、ずっと観ていたいコントです。中学生のときにあのコケ方をマネしてましたもん

と懐かしんでいました。このインタビューを読んで以来、バカリズムさんの動きにウッチャン的要素を見つけようとしてしまいます。「ウレロ」で魅せたドロップキックもまさにそうでした。

そして最近、他の番組でも同じような体験をしたのです。その番組は「バカリズム THE MOVIE」。

「バカリズム THE MOVIE」で見事なコケ芸を披露

この番組はTOKYO MXなので一部の地域でしか観ることができません。そこで、視聴できない地域のために「USTREAM」でオンエアから1週間限定で番組を公開しています。これは本当に素晴らしい。

オープニングに注目してください。バカリズムさんが映画館に侵入してきます。客席の通路を進むところで豪快にコケる! 舞台に上がって、今度は後方にコケる!

中学生のときに練習していたコケ芸がここで活きました。体が熱くなった私は、オープニングを見返しては「うーん、ウッチャンっぽいね」とつぶやく。そんな気持ち悪い行動を何度も取ってしまいました。

マセキイズムのなかに含まれているウッチャンイズム。ウッチャンイズムでどうしても外せないのが、コケ芸です。そのコケ芸を中学生のときに練習していたバカリズムさんが、ついに番組で披露した。まさに地球に生まれてきて良かった!状態。

話を「ウレロ」に戻しましょう。

ウレロ☆未確認少女 DVD-BOX

ウレロ☆未確認少女 DVD-BOX

「ウレロ☆未確認少女」DVD-BOXの過剰なまでの特典映像

「ウレロ☆未確認少女」DVD-BOXの最大の魅力は、特典映像でしょう。

私はDVDの特典映像をけっこう重視します。視聴済みテレビ番組のDVD化であればなおさらです。その点でいえば「ウレロ」DVD-BOXは私の欲求を満たしています。満たしすぎていて、おぼれそうです。本編は、全12話を未公開含むディレクターズカット版で収録。特典映像は、幻の13話、UFIファーストライブ完全版、全12話のメイキングと反省会、話数限定でオーディオコメンタリー……もう書ききれません!

値段は15,960円とお高いですが、その価値は十分にあると思います。DVDの容量にあわせてカットされるのが一番悲しいことなので、この姿勢を私は強く支持したいです。また、「てれびのスキマ」さんがバカリズムさんをウッチャンに例えたつぶやきに対しては、

と返信していました。もう完全に背中を押されましたね。迷わずローソンに直行です。

「ウレロ☆未確認少女」で忘れていた感覚が蘇ってきた

「ウレロ☆未確認少女」は、とにかくキラキラしていました。表現が抽象的なんですけど……

かつて「夢で逢えたら」を観るため、がんばって夜更かしをしてチャンネルを合わせていました。サザンと歌い、簡略なセットで笑いを起こし、ユニコーンとバンドをやる。様々なゲストとコントを作り上げるメンバー達の姿が、私を夢中にさせました。そこはもう、キラキラした世界、手の届かない憧れの世界でした。

「ウレロ」を観たときに、あのときのような感覚が蘇ってきました。出演者やスタッフはもちろん、ゲストの浜野謙太、マキタスポーツ、菜々緒、ももいろクローバーZ。先端に立っている人だからこそ放てるキラキラが、「ウレロ」には間違いなくありました。