笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

幻冬舎社長見城徹が語るベストセラーの秘訣

私が尊敬するお笑いブログのひとつに、「死んだ目でダブルピース」さんがあります。
ここを運営している中山涙さんがこの度、マイナビ新書より「浅草芸人」を出版しました。めでたい!

浅草芸人 ?エノケン、ロッパ、欽ちゃん、たけし、浅草演芸150年史? (マイナビ新書)

浅草芸人 ?エノケン、ロッパ、欽ちゃん、たけし、浅草演芸150年史? (マイナビ新書)

年末、「浅草芸人」出版祝いをかねた忘年会(オフ会)に私も参加させていただきました。緊張しまくりで、持ち前の引っ込み思案ぶりを発揮してしまいましたが、充実したひと時を過ごすことが出来ました。

中山涙著「浅草芸人」を読んで

お笑い好きならば読んで絶対に損はないです。「浅草芸人」とありますが、吉本興業についての記述もあり、それが去年の「THE MANZAI」と線で結ぶことができたときは、自然と興奮してしまいましたね。
水道橋博士は、twitterでこのように言及しています。

慣れない書評をするよりもいつもの私らしく、中山涙さんの「浅草芸人」を読んで思い出した番組を紹介させてください。
その番組とは、「博士も知らないニッポンのウラ」。数々のベストセラーを世に送り出してきた、幻冬舎代表取締役社長の見城徹さんが登場して、そのベストセラーを生み出す秘訣について語っていた部分です。

売れるコンテンツは極端である

ミランカ「博士も知らないニッポンのウラ」3回。司会は水道橋博士と宮崎哲弥。ゲストに見城徹。

配信日は2007年5月になります。その当時の話であることをご理解ください。

宮崎「(見城徹著『編集者という病い』を手に持ちながら)これね、感心したのがね、見城さんが売れるコンテンツの秘訣、4条件っていうのがあって、オリジナリティがあること、明快であること、極端であること、癒着があること
博士「これ・・・」
宮崎「これね!最初の2つはある意味誰でも考え付くの、オリジナリティがあること、明快であること」
博士「うん」
宮崎「極端であること、癒着があること、っていうのは普通の人間は思いつかない」
博士「癒着があることって言うところが」
見城「だけど、極端じゃなければ、大体ドラマ見てくださいよ、今の」
宮崎「うん」
見城「『女王の教室』、『14才の母』、ヒットするドラマなんてみんな極端でしょ?」
宮崎「うん」
見城「『特命係長・只野仁』とか、みんなそうですよね、そりゃあ極端じゃなきゃダメですよ」

当時、話題になったドラマを例に挙げる見城さん。出版の方では、

見城「それから、例えば『ダディ』って本を出した時にも、かなり極端なことをやったから、内容が極端とかっていうんじゃなくて」
博士「中身は普通の本、ただね、郷ひろみさんが寄稿するっていう」
見城「うん、だけど、著者名もタイトル名も伏せて流通させようとする、とか」
宮崎「うん」
見城「それから、離婚のその日に合わせて出すとか」
博士「その、50万部刷るとか」
宮崎「そうそうそう」
見城「そりゃ極端でしょ?」
宮崎「うん」
見城「極端なことをしないと、ダメ・・・なんですよ、ヒットっていうのは」
博士「うんうん」
見城「それは、だからあの〜、普通だと思うんですよ」

売れるコンテンツには癒着がある

残りの条件「癒着」について。

見城「癒着は、もっと普通だと思うんですよね」
博士「これね、テレビ界にいればね、あの・・・」
宮崎「いや、映画界、テレビ界にいれば分かる」
博士「うん」
見城「だけど癒着がなかったら、じゃあ、Aというプロダクションと癒着すると決めて、なんか作るでしょ」
博士「うん」
見城「それは例えば、なんでもいいや・・・テレビ朝日が『弟』という5夜連続の大ヒットのドラマを」
博士「石原慎太郎さんのね、ドラマを作る」
見城「ドラマを作る、そりゃやっぱり石原プロと癒着、っていうと悪く聞こえるけど、癒着するわけ」
博士「うん、まあ、見城流に言えば、切り結んだ関係じゃないと」
見城「そうそう」
博士「そういう信頼感やバジェット(予算)を与えてくれないと」
見城「だから、紀伊国屋全チェーンと、まあ癒着しようと決めて、ココだけで売る!その代わり、紀伊国屋さんのほうも絶対売ってね!そういうパターンを作れれば、その本はもしかしたら売れるかもしれないわけ、だからそれは、やっぱり癒着はなんでも必要ですよね」

ここまでズバッと言い切ってくれると、逆にスッキリしちゃいますね。

死の直前で、自分の人生が成功だったかどうか決まる

博士「それがまあ、第1作目のヒットのときから、もう20代前半のときに出版社に入って、すぐにヒット作を飛ばしたっていう実績が、その4つのパターンの中に全部入ってた」
見城「入ってた」
博士「後付けかもしれないけど」
見城「後付け、後付け」
博士「ね、でもそれでそのまま廣済堂(こうさいどう)に残ってるわけじゃなくて、その、角川書店に入社してからサクセスストーリーが始まるわけですよ」
見城「サクセスストーリーっていうのも変だけど、まあ・・・自分がやりたいと思ったことが、実現したよね」
博士「うん」
見城「ただ、俺は死の瞬間まで、その成功とか不成功とかないと思っているわけ、全てはプロセスだと思っているので、まあ、ただ・・・面白くは、苦しかったけど面白くは仕事は出来てきたかな、と」

この配信を見た後、ドラマにしろ、バラエティにしろ、本にしろ、数多くのヒット商品が現れる度に、見城さんが提唱する4条件に当てはまるかどうかを検証している私がいます。

編集者という病い (集英社文庫)

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