笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

南原清隆トークライブ後の打ち上げについて語るバカリズム

去年の2010年11月、南原清隆のトークライブが開催されました。そのときのゲストが、バカリズムだったのです。

南原清隆トークライブ開催、ゲストはバカリズム - お笑いナタリー

11月17日、東京・新宿シアターモリエールにてウッチャンナンチャン南原清隆のトークライブが開催される。
南原は、2007年から昨年2009年の年末にかけて、相方・内村とともに「ウッチャンナンチャントークライブ」を行ってきた。また昨年5月には、落語を主体とした「第1回 南原清隆独演会」を開催している。
南原単独名義のトークライブは今回新たに立ち上げられたもの。第1回ゲストには、南原と同じ芸能プロダクション・マセキ芸能社に所属しているバカリズムが決定した。

見に行ったお客さんのツイッターによれば、バカリズムさんがウンナンファンぶりを猛烈にアピールして、それにナンチャンが応えるという感じで、それはそれは盛り上がったそうです。

最近の一番の後悔と言えば、このトークライブに行けなかった事。それぐらい、ウンナンファンの私にとって悔やまれるイベントでした。

ナンチャンもバカリズムさんもラジオ(自由にフリートークが出来る場)を持っていません。なので、このトークライブの様子が語られることはないと諦めていたら……なんと! 語る番組があったのです。その番組とは、「渡辺ラオウ世界征服会議(仮)」。

ストロング・マイマイズというコンビを解散して、今はピンで活動している渡辺ラオウさんの番組。というか、USTREAMの配信になります。コンビ時代はマセキ所属であったため、マセキの芸人さんがゲストで登場することも多く、バカリズムさんもたまに登場するのです。

マセキの若手芸人にとってウッチャンナンチャンは雲の上の存在

2011年4月8日配信「第36回 渡辺ラオウ世界征服会議(仮)」(USTREAM)

パーソナリティは渡辺ラオウ。
ゲストはバカリズム、こばやしけん太。

お互いをよく知る3人でトークは進み、後半あたりからナンチャントークライブの話題に。
(南原の発言は、バカリズムが再現)

バカリズム「俺、南原さんの話したっけ?」
(首を振るこばやし)
バカリズム「南原さんのトークライブに出してもらったのね

この瞬間、胸がキュッ。

バカリズム「今までは、俺らの代は、同じマセキ芸能社だけど、南原さんとか、ウンナンさんとかって本当、雲の上の存在じゃん」
渡辺「そうですね」
バカリズム「なかなかこうね、前説とかしても、まあ本当、楽屋に挨拶に行くぐらい、まともな会話ってしたことないじゃん、ね、それぐらい離れてる、世代もそうだし、間にいる人がいないからさ」
こばやし「うん、そうですね」
バカリズム「恐れ多いというかね、で、初めて、この間がっつり南原さんと絡ましてもらったのね、トークライブ呼んでもらって」
こばやし「すごいですね」
バカリズム「そこで初めて……すごい良くしてくれたのね、『ウンナンさん、すごい好きだったんですよ』とか話をして、すげ~良くしてくれて、そのライブでもおいしくしてくれたっていうか、いろいろやってくれて、すごいイイ人だったのね」
こばやし「はい」
バカリズム「で、打ち上げに行こうってことになって」

バカリズムさんは、「お客さんより僕の方がウンナンのこと好きですからね」みたいなことまで仰ったとか。

バカリズム「南原さんのイメージって言ったらさ、割とまあ、すごい知識あるじゃん」
渡辺「はい」
バカリズム「だし、ちょっと、アニキ肌的印象あるでしょ?」
こばやし「そうですね」
バカリズム「どっしりしているというか、で、いろいろ賢くて、まあ男気のあるイメージ」
渡辺「しっかりしている方なんだなって」

このナンチャンに抱いていたイメージが、打ち上げの席で徐々に崩れていきます。

トークライブの打ち上げで天然ぶりを発揮する南原清隆

バカリズム「そんときに初めて分かったんだけど、ちょっと天然なんじゃないか?と」
こばやし「(驚いた様子で)へえ~」
バカリズム「って言うのは、打ち上げ行って……ふふっ、鍋のお店なんだけど、俺の座った席が、俺と南原さんと与座(元ホーム・チーム)の3人だったの、で、俺の隣の席が、その隣の席がスタッフの人達の席」
こばやし「はい」
バカリズム「そこ、鍋のお店で、豆乳鍋とカレー鍋が選べる、で、南原さんに『豆乳鍋とカレー鍋選べるんですけど、南原さんどうですか?』って言ったら、ちょっと考えて……」
南原「豆乳だな!」
渡辺「ふふふっ」
バカリズム「って言ったのね、正直俺はカレーがよかったの、まあまあまあ、カレーは大体無難だし、で、与座もカレーがよかったと思うんだけど、南原さん、大先輩が言うからそりゃもちろん豆乳だし」
こばやし「はい」
バカリズム「俺らなんかよりも散々いろいろウマイもん食ってきてるから、南原さんのほうが舌肥えてるから、ここは南原さんに任せて……俺は豆乳食ったことなかったから、豆乳にしようと豆乳鍋頼んだの」
こばやし「はい」
バカリズム「隣はカレー鍋、頼んだの」
こばやし「ほぉ」
バカリズム「こっちとのバランスを考えてなのか、分かんないけど」

ナンチャンの一言で豆乳鍋に決定。しかし、

バカリズム「鍋が来て、初めて食ったのね、で……あんま(おいしくない)なのよ」
渡辺「ああ、味が」
バカリズム「俺は豆乳鍋はないな、と」
渡辺「ほぉ」
バカリズム「コレ全然(ダメ)だ、与座見ても、与座もあんまな顔してんのね」
渡辺「ふふふっ」
バカリズム「で、南原さんは全然食わねえの」
(スタジオ笑)
バカリズム「一応まあ、南原さん隣にいるから、『南原さん、よそいますけど……』」
南原「ああっ、いいよいいよ」
バカリズム「つって、から揚げ食べてるの」
こばやし「ははははっ」
バカリズム「で、3人前の鍋だから、やっぱ南原さんにも食べてもらわないと、ちょっとしんどいわけ」
渡辺「はいはい」
バカリズム「俺と与座2人だと、で、あんまだし、まず」
こばやし「ええ」
バカリズム「向こう側はカレー鍋ウマそうなの、ふふっ、うわ~と思いながらなんとか食って」

もしかしたら「たくさん食べていいぞ!」というナンチャンなりの心遣いなのかもしれません。でも、それなら鍋の種類も選ばせてあげればいいのに……やっぱ天然なのかもしれません。

笠原将弘のやみつき極上なべ

笠原将弘のやみつき極上なべ

ナンチャンの天然っぷりは、これで終わりません。

バカリズム「そしたら店員さんが来て、『あの、締めはどうなさいますか?』と、雑炊とうどんがありますと、で、もう正直腹いっぱいなの」
こばやし「はい」
バカリズム「もういいんだけど、まっ、どうしてもって言うんなら、まだうどんのほうが食べやすい」
渡辺「ツルッといけますからね」
バカリズム「俺も与座もうどんだったの、後で聞いたら『うどんがよかった』って言ってたの」
こばやし「ほぉ」
バカリズム「で、南原さんに聞いたら……」
南原「雑炊だな!」
(スタジオ爆笑)
バカリズム「『マジっすか!』って思ったけど、『分かりました、じゃあ雑炊で』って、ふふふっ」
渡辺「ははははっ」
バカリズム「で、また雑炊来て、雑炊食う、これはもう本当きついから、『南原さん、よそいましょうか?』つったら……」
南原「いや全然、食っていいよ、食っていいよ」
バカリズム「で、すごいしゃべってるの、漫画の話をすっげ~熱く語ってるの、一切雑炊に手をつけず」
(思い出し笑いが止まらないバカリズム)
バカリズム「すっげ~きついな……と思いながら、なんとかたいらげて」
こばやし「はい」
バカリズム「あぅ……となって、トイレに行って戻って来たら……南原さん、隣の席でスタッフとしゃべりながら、カレー鍋とうどん食ってるの
(スタジオ笑)
バカリズム「ええ~!失敗だったんじゃん!」
こばやし「ははははっ、すげ~」

でもそんなところが魅力的だとフォローするバカリズムさん。

バカリズム「南原さんは面白い」

渡辺「南原さん、(豆乳鍋の)味ちょっとでも見たんですか?」
バカリズム「いや、全然食ってないよ」
渡辺「見た目で……」
バカリズム「一切手つけてない」
渡辺「ほえ~」
こばやし「すごいですね~、めっちゃ面白いですね、ふふっ」
バカリズム「うん、南原さん、面白いよ
渡辺「すげ~な~」

嬉しい言葉、いただきました。

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