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笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

オードリー若林とキャイ〜ン天野は好対照なふたり

「アメトーーク」人見知り芸人の回を、休日にもう一度観ていました。

番組内では人見知り芸人の対極として、千原せいじやFUJIWARA藤本の名前が挙げられていました。しかし私の脳内では、キャイ~ンの天野ひろゆきが真っ先に浮かんできたのです。
ウッチャンナンチャンの冠番組「ウリナリ」という番組で天野が参加していたユニット・ブラックビスケッツ。彼らが新曲「Timing~タイミング~」PV撮影のためニューヨークを訪れたことがあります。このとき天野は英語がほとんど話せないにもかかわらず、タクシー運転手にグイグイ話しかけて懐(ふところ)に入っていくのです。そういったコミュニケーション能力の高さを私自身がたくさん目撃してきたので、先ほどのように感じたのかもしれません。

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「アメトーーク」人見知り芸人を見返して

2010年3月20日放送「EXH〜EXILE HOUSE〜」。ゲストはオードリー。

司会はMAKIDAI、TAKAHIRO。
NAOKIさんの「今ハマッてるものは?」という質問に対して若林さんが答えます。

若林「僕は、最近はあの~、車でサービスエリアに深夜1人で行って、で、サービスエリアで1人でネタ書いてるってのが最近すごい好きで」
(驚く出演者たち)
若林「いろんなとこ行くんすよ、港北とか、海ほたるもこないだ行って」
MAKIDAI「へぇ~」
TAKAHIRO「それはサービスエリアじゃないと駄目なんですか?」
若林「サービスエリアがいいんですよ、サービスエリアって夜、めちゃくちゃ人が少なくて」
MAKIDAI「はいはい」
若林「人少ない所が好きなんですよ、僕」
MAKIDAI「1人が好き?」
若林「1人がすごい好きで」
TAKAHIRO「暗っ!」
(スタジオ笑)
若林「(ハニカミながら)俺に厳しくないですか? (春日を見ながら)俺に厳しいんだよなぁ、で、ほんとにね、あの~もう、世界の終わりみたいな空気なんすよ、真夜中のサービスエリアって」
MAKIDAI「へぇ~」
若林「それがすごい好きで、そこで1人でネタ書いてるんですけど」
MAKIDAI「えっ、寂しくなんないですか?」
若林「いや、それがいいんですよ、1人が」

真夜中のサービスエリアでやる謎の行動が、EXILEをさらに驚かせます。

若林「なんかやることなくなって、1人でプリクラ撮ってみたんすけど」
(スタジオどん引き)
MAKIDAI「えっ! 悲しく……悲しくないですか」
若林「ちょっと、思ってる8倍ぐらい引かれたんで」
(スタジオ爆笑)
MAKIDAI「でも、プリクラだって1人で撮るけど、一応(両手でダブルピースして)イエーイな?」
若林「いや、一応こう、僕こういう(ダブルピース)のあんまりできないので、こう(直立不動で無表情になって)……棒立ちで撮ったんですけど」
(スタジオ笑)
若林「最近のプリクラって、目に反応して目が大きくなるんですけど、俺黒目がちだからなんか、オセロの黒いの貼ってるみたいな」
(スタジオ爆笑)
MAKIDAI「え~、1人なんですねぇ」
若林「1人が好きなんですよ」

興味を持った司会人が、孤独を愛する若林を掘り下げていきます。

怒りの地雷がどこにあるか分からないのが怖いオードリー若林

MAKIDAI「えっ? それは別に、人間嫌いとか、そういうことではないんですか?」
若林「(腕組みしながら)あの~、だから……そう、これ言っちゃうとアレなんですけど、人間がその好きではないですね」
(スタジオ笑)
若林「ちょっと妖怪みたいなこと、僕言ってますけど」
(スタジオ笑)
若林「あのね、きっと人見知りなんですよ」
MAKIDAI「あ~、そうか」
若林「考えたら、初対面の人とか、なんかこう、どこで怒るか分かんないのが怖いんですよね」
(納得する出演者たち)
若林「その人の地雷が、ちゃんと分かってからじゃないとしゃべれない、5回ぐらい飲んだら大丈夫なんすけど」
MAKIDAI「結構ですね~(生きるの大変そうですね~的なニュアンス)」
若林「人を怒らせたくないんですよね」
MAKIDAI「なるほど」
若林「でも、こないだ湯船で考えたんですけど、人ってそんなには怒んないですよね」
MAKIDAI「そうですよね」
若林「よく考えたら」
MAKIDAI「普通にいる分には怒らないですよ」
若林「だから、明るく生きていこうとは思いましたけどね」
(スタジオ笑)

若林さんの「人の怒りの地雷」話を聞いて、私は「アメトーーク」で天野さんについて語っていた関根さんを思い出しました。

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心のタブーに触れるのが好きなキャイ~ン天野

2007年1月11日放送の「アメトーーク」。

司会は雨上がり決死隊。
この日の企画は「チーム浅井企画」。出演者は関根勤、キャイ~ン天野ひろゆき、おさる、ずん(飯尾和樹・やす)、ルー大柴、関根麻里。

関根「天野君はね、とにかくね、タブーに触れるのが好きなの、人の心の」
天野「ははははっ」
蛍原「えっ、そんな感じかなぁ?」
関根「本当に怒らしちゃうときあるんだから、いきなり、『あ~、今日なんか、ちょっとセンス悪いですね』とか言うの」
(スタジオ笑)
天野「あはははっ」
蛍原「それは怖いね~」
関根「俳優さんも(怒り口調で)『えっ?』って、ちょっと、あっ、ちょっとカチンときてるぞ」
蛍原「ははははっ」
関根「怖くてね~」
蛍原「怖い、怖い」
天野「それを微妙に楽しむところがあるね」
宮迫「(驚いた様子で)へぇ~」

「人の怒りの地雷」に怯える若林さんに対して、それを見つけるのが楽しい天野さん。

関根「だだね、この、見抜くのが上手くてね、この人はココまで行ったらいいな、っていうね」
天野「はい」
関根「ポーンッと入ってね、例えばあの、岡江久美子さん」
天野「懐(ふところ)入るのが好きなんだよね」
関根「岡江久美子さん、なかなかね、そんな簡単にはね……私も入れませんよ」
蛍原「はい」
関根「なかなか話聞いてくれないし、ゲストに出てもね、私に興味持ってくれないし……まっ、それはいいんですけどね」
(スタジオ笑)
天野「言わなくていい」

さりげなく岡江久美子さんへの不満を挟みつつ関根さんは話を続けます。

関根「天野はもうすごいんですよ、スッと入っていってもう、『今日、岡江さんなんか色っぽいじゃないですか、肌ツヤいいですね~、昨日(大和田)獏さんとヤッたんですか?』」
天野「あははははっ!」
関根「平気で言うの!」
宮迫「へぇ~!(感心しながら体をのけぞらせる)」
蛍原「それは結構、超えてますね」
宮迫「すごいなぁ」
関根「『旦那さんとエッチしたんですかぁ?』って言って、でもそれで怒らないの、『まあ、何言ってんのよ、天野君~』って、ふっとこうホルモンが出て、ツヤが良くなるんですよ」
ルー「ははははっ」
関根「最近、岡江さんが綺麗なのは天野君のおかげなんです」
(スタジオ笑)
天野「そんなのを言うのが好きなのね、それでドキッとされるとか、その微妙なところ」

オードリー若林とキャイ~ン天野。まさに好対照なふたりです。

天野さんには「すごいな~」という憧れ、若林さんには「うん、うん」という共感が私にはあります。この共感から生まれる気持ちは、「お笑い芸人でも人見知りな人達がいるんだ、だから私も人見知りのままでいいんだ、そんな安心感をくれてありがとう」ではありません。「アメトーーク」に出ていたお笑い芸人達は、人見知りであることを受け入れて、そこから乗り越えようとして、勇気を出して一歩踏み出した人達だと思うんです。そもそもお笑い芸人になったこと自体、そうなのかもしれません。なので、「私も人見知りだけど、それを乗り越えるためにたまには行動してみようかな、そんな勇気をくれてありがとう」という気持ちなのです。