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笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

「春日語」に爆笑したりイラついたりするオードリー若林

お笑い番組を観ると心が落ち着きます。
いや、心を落ち着かせたいからお笑い番組を観ているのもしれません。予測不能の「ドキドキする笑い」よりも安心できる「ホッとする笑い」のほうが私に合うみたいです。だから過去のお笑い番組をよく見返してしまうのでしょう。

そして、その欲求を一番満たしてくれたのが、ウッチャンナンチャンやナインティナインでした。
さらに、テレビよりも視覚を使わないで済むラジオのほうが安らぎ効果は大きいようで、何かあれば「ウンナンタイム」や「ナインティナインのオールナイトニッポン」をBGM的に何度も繰り返し聴いて、心の平衡を保っていました。そのラインナップに最近「オードリーのオールナイトニッポン」が加わりました。オードリーのことをこれほど好きになるとは正直思っていなかったのですが、彼らが作り出す空気感がなんだかしっくり来るんです。少し前の放送でも、そんなことを感じさせるオープニングトークがありました。

日本の大和言葉を美しく話す―こころが通じる和の表現

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「春日語」にイラつくオードリー若林

2010年6月19日放送の「オードリーのANN」。

タイトルコールでいきなり痰をつまらせる春日さん。でも「新しいでしょ?」と全く悪びれません。
この日の話題は、やはりサッカーワールドカップのこと。春日さんは「アップス!」と叫びながら日本戦を観戦していたと楽しそうに話すのですが、「Oops!」(ウップス!)という英語の一般的な擬声語を独自にアレンジした「アップス!」という表現に、若林さんはどうしても引っかかってしまいます。

若林「春日さんね、もうね、あの~、春日語(かすがご)ってあるんですよ、皆さん分かります? 春日語なにがあるか?」
春日「いや、『便ステ』とかですよ、これはもう」
若林「『便ステ』は、トイレに行って来るっていうことを『便器ステーションに顔を出してくる』」
春日「ええ、そうでござんすな」
若林「あと車のことを『ブーブー』って言いますね、今ね」
春日「もちろん! そうですよ」
若林「『ブーブーで来ました』って言うんですよ」

独自の言葉使いで個性を出してくる春日さんに、若林さんは若干呆れ気味。ところが次の瞬間、テンションが上がります。

若林「で~、あと猫のこと、そうだ、猫の……」
(お互い何か思い出したようで2人爆笑)
春日「アレは出た! 今週出たね、新しいのがね」
若林「春日語ね、猫のことなんて言うか、ちょっと聞かせてあげて下さい、リスナーに、猫のことなんて言うんですか? 春日さん!」
春日「『にゃんころもち』」
若林「あはははっ!」
春日「今週思いがけず出たね~」
若林「伊豆でロケしてたんですよね、伊東でロケしてて、あの~、野良猫ね」
春日「うん」
若林「かわいい猫がいたんですよ、そしたら春日がね、『あっ、にゃんころもちだ』つって」
春日「うん」
若林「俺、カチーン!と来てね」

その場ではやっぱりイラッとしてしまった若林さん。

春日「来たね、にゃんころもちが、猫2匹いてね」
若林「ははははっ」
春日「それ見た瞬間に『にゃんころもちが2つ、あるよ』つって、言ってね」
若林「じゃあ春日さんにとって猫カフェっていうのは、にゃんころもちカフェってことになるんですか?」
春日「そうなってきますよねぇ」
若林「そうなってこねえよ!」
(2人笑)

若林が振る。なにも疑うことなく春日は乗っかる。待ってましたとばかりに突き落とす若林。まさにオードリーらしいやりとりだと思います。

春日語「にゃんころもち」の出所は?

春日「いや、アタシもね、あんときびっくらこいちゃったのよ」
若林「『びっくらこいた』もそうです、春日語なんですよ」
春日「びっくらこいちゃってさ~、その、以前からね、猫のことを『にゃんころもち』と言ってやろうと温めてたわけじゃないのよ、急に伊豆という土地がそうさせたのかね」
若林「知らねえよ」
春日「ふふっ」
若林「はははっ」
春日「『にゃんころもち』がさ、出所がまず分かんなかったのよ」
若林「えっ、出所が分かんない? 餅だったよね? 猫はお餅じゃないですからね」
春日「そうなんですよ」
若林「う~ん」
春日「で、ぐぅーっと考えたら……あんころ餅だったんですね
若林「きゃはははっ! くだらねえ~(笑いが止まらない)」
春日「『にゃんころもちって何だ?』、この音、聞いたことある」
(まだ笑っている若林)
春日「ぐぅーっと考えたら、あんころ餅から来てんだと思って」

ここまでくると、春日さんの独特の言語センスを褒めるしかない若林さん。

トークを聞いていると、若林さんが操っているようにも見えるし、春日さんがそのように振舞ってあげているようにも見える。本当にオードリーは不思議なコンビです。