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笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

ロサンゼルスオリンピックから働かなくなった親父

ほっしゃん。が司会を務めていたヨシモト∞。そこでの「芸人お悩み相談室のコーナー」に出演した博多華丸・大吉。前回は博多華丸さんの悩みを紹介しましたが、今回は博多大吉さんが悩みを語るところを。

博多大吉が悩みを話すたびに渋谷∞ホールが爆笑に包まれ、本人が「なんで爆笑なの?」といった戸惑いの表情を見せるのがなんとも言えず可笑しかったです。それから「博多華丸・大吉って、大吉さんの方も面白いじゃん!」と確信して、ヨシモト∞で博多華丸・大吉が出ている放送は必ずチェックするようになりました。正直、文字でそのときの様子は伝わりづらいとは思いますが、私にとっては、博多華丸・大吉にハマることになった忘れられない場面です。

博多華丸・大吉式ハカタ語会話

博多華丸・大吉式ハカタ語会話

面白いエピソードに出会えない博多大吉

2006年5月2日の「ヨシモト∞」。ほっしゃん。司会の「芸人お悩み相談室」。

アップダウン、井上マーの悩みを聞いた後、最後に博多華丸・大吉が登場。

ほっしゃん。「え〜、大吉君のお悩み、こちら」
大吉「是非聞いてください」
ほっしゃん。「『出会えない・・・』、ほ〜」
大吉「はい、これは何に出会えないかと言いますと、これホンキ!の悩みなんやけど」
ほっしゃん。「本気の」
大吉「あの〜、芸人さんがみなさんお持ちの、おもしろエピソードに出会えない!」
ほっしゃん。「あ〜」
大吉「ね、僕ね、これね、前に∞で、ほっしゃん。とも何回も話しようけども」
ほっしゃん。「うん」
大吉「みんな、昔こんなヤツがおったとか、この前街を歩いてたらこんなヤツがおってとか、そういうのが一切僕、探したけどないんよ」
(スタジオ笑)
ほっしゃん。「(笑いながら)探してんねや」
大吉「探しますよ!」
ほっしゃん。「え、これ、おっさん見て、こけろ〜!とか思ってんねんや」
大吉「なんかしろ〜、と思いようけど、なんもせんと普通やし」

アメトーークのじゃない方芸人で、面白いエピソードを求めて渋谷を徘徊するも靴ズレしただけ、というバカリズムの話と似ていますね。でも似るのもなんとなく分かる気がします。

神様からの引退勧告

大吉「だからみんな、どうやってあれは・・・、ね、結局これは神様からの、お前は芸人に向いてないんだよっていう」
華丸「ふっふっふっふっ」
ほっしゃん。「いやいやいや」
大吉「ね、言ったら引退勧告ともとれるわけですよ」
ほっしゃん。「っていうか、俺そういう人は逆に、大吉が、そういうおもしろエピソードを持ってる人間やと思うねん」
大吉「なるほど」
ほっしゃん。「大吉のそばに居るヤツは、大吉を1日見てるだけで、『大吉この前な〜』っていうおもしろエピソードが出来る人間」
華丸「なるほど、なるほど」
ほっしゃん。「生み出してる人間なんよ」
華丸「それはそうだ」
ほっしゃん。「そうやろ?天然やん」
華丸「天然、天然」
大吉「いや〜、分からんけど、でもみんなのエピソードってもう・・・、あれでもホントなん?」
(スタジオ笑)
ほっしゃん。「(笑いを堪えながら)ホント、ホント」
華丸「何を疑いよってん」

ほっしゃん。が言った、面白いエピソードが周りに起こらない人間は、面白いエピソードを持ってる、または、生み出す人間である。この発言には思わず納得しちゃいました。

ロサンゼルスオリンピックから働いてない

博多大吉の忘れられないエピソードとして、ほっしゃん。の運動会の昼食が鍋だったという話を挙げます。それを受けて、ほっしゃん。がそのときの様子を語り、爆笑をとった後、

大吉「いや〜、でもね、だからみんなそういうの持ってるのに、うちはどう考えても、どう思い出しても、おらんやったもん、鍋しよう人とか」
アップダウン阿部「極端な例を思いすぎてるからじゃないですか?」
アップダウン竹森「その、お父さんお母さんっていうのは、何をなさってる方なんですか?」
大吉「うち?」
アップダウン竹森「はい」
大吉「うちは、父親は無職」
アップダウン竹森「それもう、面白いじゃないですか」
(スタジオ笑)
ほっしゃん。「面白い、面白い」
大吉「子供は全く面白くないですよ!ほんと面白くないですよ」
ほっしゃん。「そりゃな、死活問題やもんな」
大吉「うちの親父、だって、ロサンゼルスオリンピックから働いてない」
(スタジオ爆笑)
ほっしゃん。「それ!それ!」
大吉「(爆笑の様子に戸惑いながら)イケるかな?大丈夫かな?」

ほっしゃん。は、なんで何年前からじゃなくてロサンゼルスオリンピックからやねんと、その区切り方とフレーズが面白すぎると指摘。

ほっしゃん。「面白いやんか〜」
大吉「いやいや、大変やったけどね、ほんとロス五輪を境に辞めたの、仕事」
ほっしゃん。「え、それは聞いたりせえへんかったの?『親父、なんで仕事辞めたん?』とか」
大吉「うんうん、でもいろいろあって・・・みたいな、なんかゴニョゴニョとごまかすんやけど」
ほっしゃん。「うんうん」
大吉「俺の記憶の中では、オリンピックに夢中になって、仕事休んで見よったのよ、カールルイスとかを」
ほっしゃん。「あ、会社行かんと見てたんや」
大吉「それがきっかけなんよ、多分」
(スタジオ笑)
ほっしゃん。「面白いやん」
アップダウン竹森「面白いじゃないですか」
大吉「ま〜いいや、働かなくてもいいか、みたいな感じになって、うち共働きやったから、まあまあ大丈夫やろと」
ほっしゃん。「あ〜、お母さん働いてくれるから」
大吉「そのまんま、ほんと、床に就いた感じ」
ほっしゃん。「い〜や〜、それ〜、やんかなあ?」
アップダウン竹森「はい、出ましたもんね」
ほっしゃん。「面白いやんか」
大吉「ホント?大丈夫かな?大丈夫かな〜」

淡々と語る姿が、より面白さを倍増させていました。

看護婦さんのお手伝いさん

先ほどからいいパス出していたアップダウン竹森が、さらにいいパスを。

アップダウン竹森「お母さんは?ちなみに」
大吉「これはあんま、全然普通で、看護婦さんの、お手伝いさん」
(スタジオ爆笑)
ほっしゃん。「え!え!看護婦さんの!?」
大吉「いや!ありますよ」
ほっしゃん。「そんなんある?」
大吉「だから、看護婦さんが入院患者さんとかをこうやる(担架に乗せる動作)でしょ」
ほっしゃん。「こう乗せるやんか」
大吉「それの補助です」
(スタジオ笑)
井上マー「ええ〜!?」
大吉「例えば、だからシーツをね、変えるとか、誰でも出来るような仕事は、今、看護婦さんはやらないんですよ」
ほっしゃん。「あ、なるほど、患者のほうに行ってまうから」
大吉「だから、言ったらパートの人がやりよるんよ、病院の」
ほっしゃん。「え、看護婦さんが患者をその、乗せるとこの補助?」
大吉「だから、あんま患者には触っちゃいかんのよ、資格ないから」
(スタジオ笑)
ほっしゃん。「え!触ったらあかんのや」
大吉「声を掛ける」
ほっしゃん。「面白いやん」
アップダウン阿部「面白いな〜」
大吉「全然面白くない、で、格好はもう全然見分けがつかんのよね、だからなんて言おうかなと思って、看護婦さんの、お手伝いさん、としか言いようがない」

博多大吉が何か言って、独特の言い回しやフレーズが飛び出すと、もう笑ってしまう空気が出来上がっていました。お客さんの心を完全に掴んでいました。

ほっしゃん。「へ〜、面白いやんか〜」
大吉「ちなみに、5年前からうちの姉も同じ仕事をはじめました」
(スタジオ爆笑)
ほっしゃん。「やっぱりな、そっちだけやったらあれだから、こっちも補助せな」
大吉「それはうちの姉ちゃんが、親子で行きます」
ほっしゃん。「はっはっはっはっ」
大吉「あぁ、あ、自信つきました、ありがとうございます、ほんとに」
(スタジオ拍手)
大吉「あ〜、よかった、ホッとしました」

その後、ヨシモト∞のスタイルが変わって、博多華丸・大吉のフリートークが楽しめるようになり、そこでより彼らの魅力に気付かされて、どんどん好きになっていきました。
時には、ひとつ前の出番の若手が、ウォレットチェーンをぶら下げたままで舞台に出ていたことを「福岡時代じゃ考えられません。あとで注意しておきます。」と指摘。後輩をきちんと見ている兄さんぶりに感銘を受けましたね。また、「人の悪口や下ネタで笑いを取るのはやめようと2人で決めた」と発言したり。なんかあの人と通じるものがあって(同じ九州出身だし)、好きにならざるを得ない芸人、それが博多華丸・大吉です。

The Best of ヨシモト∞(無限大)Vol.1 [DVD]

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