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笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

ダイノジが語る萩本欽一の都市伝説

ダイノジ 萩本欽一 ヨシモト∞

ここ最近、ウッチャンナンチャンの話が続いたので、今回はヨシモト∞でダイノジが語っていたちょっとヒヒ話をご紹介させて下さい。それは「萩本欽一都市伝説」です。

ユーモアで行こう! [ロング新書]

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欽ちゃん下積み時代

2008年5月8日の「ヨシモト∞」。ダイノジの60分「大谷のいい話ベスト10」。

おおちさんが、ホワイトボードの目隠しの紙をめくると、

おおち「欽ちゃん伝説」
大谷「これはもう」
おおち「これね、知ってる人も中には居るかもしれないですけどね」
大谷「これは、知ってる人居るんじゃないですか?」
おおち「(会場のお客さんに向かって)知ってる人居る?」
大谷「欽ちゃんっていうのは、もともと浅草のフランス座ってとこ、後々たけしさんも修行する」
おおち「はいはい」
大谷「ストリップ劇場で、合間にコントやってたんです」
おおち「昔のお笑いはね」
大谷「ほとんどそうですよ、テレビが無い時代ですよね、ほんでまあ、娯楽が無いからそこにいっぱい人が来て」
おおち「そうそうそう」
大谷「ストリップの女優さんが居なくなった瞬間に、コントが始まるんです」
おおち「お着替えの間にね」
大谷「それが修行期間だったわけですよ、今のこういう風な劇場(ヨシモト∞ホール)は無かったですからね」
おおち「はい」
大谷「まあ寄席小屋っていう、落語が主でしたからね」
おおち「うん」
大谷「でまあ、そんときに飯がほとんど食えない、1日それこそ100円とかで暮らさなきゃいけない時代ですよ、どうするか?って言ったときに、ストリッパーの、ある一番売れっ子の人に、まあ女性が、飯を食わせてくれたり、生活の面倒を見てくれる」
おおち「で、そういう人に好かれる方がね」
大谷「いわゆるそういう関係だったんでしょうね、おそらくね」
おおち「うん」

そんな欽ちゃんが下積み時代から抜け出すテレビの時代がやってきます

テレビ時代の到来で欽ちゃん国民的大スターへ

大谷「で、やがてテレビの時代がやってきます、そして、お笑い芸人が欲しくなるわけですよ、テレビは、もう全部お笑いが欲しいって言ったときに、欽ちゃんがコント55号を作って、もう国民的大スターですよ」
おおち「はい」
大谷「ほんで、何年か経った後に、大金持ちになって戻ってくるわけですよ、浅草の」
おおち「うんうん」
大谷「ただまあ、フランス座がその当時はやっぱ、昔よりはもう、隆盛を極めてないわけですよ、ちょっとさびれてるわけですよ」
おおち「はい」
大谷「そこに楽屋に入っていって、『懐かしいな〜』なんて言ってたら、そんとき自分の面倒を見てくれてた、その・・・、ある踊り子さん、ストリッパーさんが化粧してるんです、もうおばちゃんになってるんですよね」
おおち「うん」
大谷「昔は全盛期は人気があったのに、今は年老いて、おばちゃんになってます」
おおち「・・・」
大谷「で、その人に向かって欽ちゃんは言うんです、『今、お金と地位と名誉が少しだけ手に入ったから、1個だけです、1個だけ願い事を叶えるので、なんでも言ってください、絶対叶えますから』って」
(おおち無言で頷く)
大谷「そしたら、その女性が化粧しながら『欽ちゃん、私この歳になるまで仕事ばっかしてたからお嫁さんになるの忘れちゃった・・・、欽ちゃん、私お嫁さんになりたい』って言ったんです・・・、それが今の萩本欽一さんの奥さんなんです」
(お客さんから大きな感嘆と悲鳴の声)

この言葉の後、私の心臓を誰かが握り締めているようで、時間が一瞬止まったような感覚に陥り、目から熱いものが込み上げてきました。お客さんの反応がだんだん落ち着いたところで

おおち「泣いていいんだよ!」
大谷「あっはっはっはっ」
おおち「最高にいい話でしょ!これ」
(お客さんから拍手、中には涙を流している人も)
大谷「いや、これが本当かどうかは分かりませんよ」
おおち「まあまあ、都市伝説と言われてますけどね」
大谷「いやでも本当らしいですからね、その方(欽ちゃんの奥さん)はその方なんです、そう言ったかどうかは分かんないですよ、そのやりとりは欽ちゃんの作り話かもしれないですけども、でも実際、本当に奥さんはそうなんですよね」
おおち「・・・なんて素敵な」
大谷「フランス座の方なんですよね」

書き起こしですので、そのときの様子を同じ様に再現するのは到底無理なので、どこまで伝わるか不安ではありますが、私はこの話の衝撃は今でも忘れることが出来ません。運命ってなんだろうと思いながら、しばらく放心状態から抜け出すことが出来ませんでした。^^;

なんでそーなるの! 萩本欽一自伝 (集英社文庫)

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