笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

チーモンチョーチュウに期待してみたいです

この時期になると、M-1グランプリへの気持ちがいやでも盛り上がってきます。そこでたまには予想じゃないですが、個人的にM-1グランプリの決勝進出を期待したいお笑い芸人を掘り下げてみようかと思います。
その個人的に期待したいお笑い芸人とは、「チーモンチョーチュウ」です。

チーモンチョーチュウDVD チーモンチョーチュー

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チーモンチョーチュウをヨシモト∞を見て

GyaOでかつて配信されていたヨシモト∞。このおかげでテレビで見たことが無いお笑い芸人をたくさん知りました。そこで「なんでこの人たちテレビに出ないんだろう?」と感じたのが、ピースとチーモンチョーチュウでした。今でこそレッドカーペットに出たりして、「3文字漫才」も認知されつつありますが、当時はピースも含めてもっと売れてもいいのにな〜、とパソコンの前で感じながら視聴していました。
そこで、チーモンチョーチュウが自分たちのことを語っていた部分を書き起こしてみて、より身近に感じてもらえれば、これ幸いと。

チーモンチョーチュウは大阪NSC23期生

2008年2月16日の「ヨシモト∞」。チーモンチョーチュウとプラスマイナスの45分。

チーモンチョーチュウは、ツッコミの菊地とボケの白井のコンビです。
菊地はブレイクダンスが上手く、白井は声が高くてカラオケでB'zやglobeの曲をキーを上げて歌うほどです(インパルス堤下談)。そんな2人を大阪に招いた形になったプラスマイナス(兼光と岩橋)が、大阪のヨシモト∞でいろいろと聞き出していきます。

菊地「僕ら一応、大阪のNSCなんですよ」
岩橋「あ、そうらしいですね」
菊地「23期生、さっき出てたモンスターエンジンの西森とか」
白井「そう」
菊地「あとは、ベリーベリー、ムーディー勝山、友近」
岩橋「友近さん、あ〜、ブロンクスさん」
菊地「ブロンクス、居なくなっちゃったけど」
岩橋「へ〜、ほな、もともと大阪出身の方ですか?」
菊地「こいつ(白井)は小学校4年生まで大阪に居た」
兼光「へ〜」
白井「そう、堺」
岩橋「堺やったんですね」
白井「堺の上野芝」
岩橋「あ〜、よろしいな」
白井「あの、仁徳天皇陵あるの分かる?あの端っこらへん」

白井は親の仕事の関係で転勤が多く、千葉県に移り住んだときに相方の菊地に出会います。

東京にNSCがあるのを知らなかった

岩橋「千葉?」
菊地「そう、千葉なの、出身は」
岩橋「え?」
兼光「菊地さんもNSCは大阪じゃないですか」
菊地「大阪、で、2人は高校の同級生になって、高校卒業して2人で大阪に行った」
白井「そう」
岩橋「え!?千葉やのに、高校も千葉で・・・、東京のNSCあったでしょ?」
菊地「あった!」
岩橋「なんで大阪来たんですか?」
菊地「知らなかったの、あったの」
白井「うん」
兼光・岩橋「え〜!!」
(お客さんも「え〜!!」)
兼光「アホやな〜」
菊地「アホなんだよ、うちら〜」
岩橋「大阪一アホに言われましたよ」
菊地「大阪一アホ?うわ〜、東京一アホと対決させたい」
岩橋「誰がいてるんですか?」
菊地「ラフ・コントロールの森木」
(お客さん大爆笑)
岩橋「めっちゃ知ってるやん」

そんなこんなで、お笑い芸人を目指して大阪へやってきた二人。菊地が最初に住んだ場所の西成が、カルチャーショックの連続。怖くて家からあまり出なかったそうです。^^;

東京弁のツッコミが受け入れられない

大阪でオーディションを受けるチーモンチョーチュウ。しかしそこで、東京弁のツッコミがネックに。

岩橋「ほんで、大阪のNSCに入って、じゃあ、プレステージとか受けたんですか?」
白井「受けた、受けた、もうプレステージ、超やだったも〜ん」
兼光「あれね〜」
岩橋「合格しました?」
菊地「いや、一回もしてない」
岩橋「あ〜、そうなんですか〜」
菊地「毎月、毎月決まった日にさ〜、ドラクエの発売日みたいな感じでさ、並ぶでしょ」
(お客さん笑)
岩橋「そうですね〜」
白井「超並んだも〜ん」
菊地「今思えば、そんときに笑い飯さんとか、千鳥さん、ネゴシックスさんとかいっぱい居て、ね、同期たちと固まって、寒い中」
岩橋「あ〜、並んではったんですか」
菊地「そう」
岩橋「ガブンチョを目指してね」
菊地「そうそう、で、その当時は、え〜、こいつ(白井)は関西弁しゃべってたの、今は標準語しゃべってるけど」
岩橋「完全に標準語ですね、今」
菊地「一応大阪だし、関西弁しゃべってたの、でも俺関西弁しゃべれないから、標準語で行こうと思って、まあそのままでね」
岩橋「はいはい」
菊地「で、プレステージ受けるときに、わ〜って出てってなんかボケ言うじゃない、ワッとお客さんウケる、で、『なんでだよ!』って言った瞬間に、『え?』って」
(お客さん笑)
岩橋「その頃はね〜」
白井「何、何、何?って」

そして、話題は「チーモンチョーチュウ」という芸名について。

芸名の由来はバーチャファイターの技「裡門頂肘(りもんちょうちゅう)」

岩橋「東京でお話しますけど、そんな長い間お話出来なかったから、一応ウィキペディアで『チーモンチョーチュウ』を調べてきたんです」
兼光「調べてきたんか」
菊地「おいおい!大好きじゃんか〜!」
岩橋「でもややこしいもんで、あれ『チーモンチョウチュウ』じゃないんですね」
菊地「あっ、そうそう、『チーモンチョウチュウ』ってことでしょ、『チーモンチョーチュウ』が」
岩橋「正解なんでしょ」
菊地「そう、なにより一番間違われるのがコンビ名だね」
白井「うん」
菊地「今言った『チーモンチョウチュウ』だとか、もしくは『チーモンチョーチュー』とか」
岩橋「あ〜、全部伸ばすみたいなね」
菊地「それはまだいいんだけど、一回ルミネの初舞台のときに、『デーモンチョーチュウ』って」
(お客さん笑)
菊地「めっちゃ悪い感じに」
白井「な〜んでだったんだろうね、あれね」
菊地「昔から言われてたの、分かりづらいから変えなさいと」
兼光「なんで『チーモンチョーチュウ』なんですか?」
岩橋「俺知ってる〜、ウィキペディアで見たから〜」
(お客さん笑)
菊地「バーチャファイター、バーチャファイターっていうゲームに、アキラってキャラクターがいて、裡門頂肘(りもんちょうちゅう)って技があるの」
白井「そう」
菊地「それの技があるんだけど、こいつの友達が『チーモンチョーチュウ』って言い間違えて、その場で大爆笑だったの、『チーモンチョーチュウって何それ!』って」
白井「裡門頂肘(りもんちょうちゅう)だよ〜って」
兼光「なるほど、なるほど」

コンビ名の由来っていろいろあって面白いですね。

コンビ名がまだ決まってなくて、ライブに出るのに名前を書かなくちゃいけない状況に追い込まれて、とりあえず書いたのがそのまま定着したのが、品川庄司やアンタッチャブル。アンタッチャブルは当時流行っていた映画から軽く取ったとどっかで見た記憶があります。品川庄司はそのままですね。品川は本当は「オレンジジュース」というコンビ名にしたかったそうです。
逆に、ノンスタと略されることまで計算して付けたNON STYLE。これは井上の独断だそうで、石田は「淀川ピーナッツ」という名前が第一候補だったとか。^^;

話はチーモンチョーチュウに戻して、白井の中性的で高い声がなんつってもキャラが立ってるし、菊地のしゃべりが上手いっていう部分もあって、当時のヨシモト∞でも他とは違う光を放っているように見えたんですね。もう準決勝まで行く実力は持っているので、決勝進出も決して夢物語ではありません。ただ準決勝と決勝の間に分厚い壁があることも事実で・・・。
要は、チーモンチョーチュウ決勝いけたら良いね、という応援でございました。^^;