笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

完全にくすぶってたときの雨上がり決死隊

今度の「アメトーーク」は、雨上がり決死隊の芸能生活20周年記念ということで今までの歩みを振り返るそうです。しかもその放送で、明石家さんまがゲストに登場すると言います。

そこで今回は、結成10年目の雨上がり決死隊が「いろもん」に出たときを振り返ってみたいです。当時は、「リングの魂」で江頭2:50とトリオで出ているぐらいの認識しか雨上がり決死隊にはありませんでした。

クイック・ジャパン79 (Vol.79)

クイック・ジャパン79 (Vol.79)

  • 作者: アメトーーク,雨上がり決死隊,デトロイト・メタル・シティ,ダイナマイト関西,吉高由里子,みうらじゅん,北乃きい,ドアラ,竹内義和,関根勤
  • 出版社/メーカー: 太田出版
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芸暦10年目の雨上がり決死隊

1998年6月24日放送の「いろもん」。ゲストに、雨上がり決死隊。

登場のとき歓声が起きるか不安になり、宮迫は観客以上に声を出してごまかそうとします。
そして、完全にくすぶっているため、トークの端々にナインティナインへの恨み節が止まりません。^^;

宮迫「(真ん中に座るように促され)僕らごときがど真ん中いいんですか?すみません」
鶴瓶「雨上がりは10年やで、結成して」
蛍原「10年目なんですよね」
宮迫「結構長いんですよね」
蛍原「中途半端に長いんですよ」
南原「いくつなの?」
宮迫「僕が28で、こいつが・・・」
蛍原「30」
内村「え!30?」
蛍原「30です」
南原「若手の中のベテランだもんな」
宮迫・蛍原「そうですね〜」
(スタジオ笑)
宮迫「若手集まれ〜って、絶対僕らダントツで先輩ですからね」
南原「あっはっはっはっはっ」

少年時代に宮迫が、鶴瓶の突然ガバチョ!という番組のロケで失礼なことをしたので、この場を借りて謝りたいと告白。そのときのエピソードを話すと、なんと鶴瓶は覚えていて「あんときのお前か〜」と、ちょっと感動していました。
そこから雨上がり決死隊、結成当時の話へ。

雨上がり決死隊結成秘話

内村「どうやって組んだの?全然俺分かんない」
蛍原「その、吉本に養成所NSCってのがありまして」
内村「あぁ〜」
蛍原「それの同期生なんです」
宮迫「僕ら、普通はその養成所で(コンビ)組むんですけど、卒業してから組んでるんです」
鶴瓶「へぇ〜」
宮迫「それまで別のコンビでやってまして」
鶴瓶「ほんでなんで組もうと思ったん?」
宮迫「で、卒業して、あの〜、とりあえずお笑いを一旦辞めて、あの仲間内で一年間遊ぼうと」
鶴瓶「ほぉ」
蛍原「同期生で」
宮迫「芸のこやしを養おうと」
鶴瓶「まあまあ、そういうのは大事やな」

遊ぶといってもナンパだと言う宮迫。でもナンパといっても女の子を笑わすのが目的で、そのためにいろんな作戦を考えて団体芸化していったんだそうです。そこで宮迫と蛍原はコンビを組むことに。

天然素材ではリーダーでナイナイは僕らの先兵

鶴瓶「(遊んでたのは)どういうメンバーで?」
蛍原「同期生の、今は居てないんですけど」
宮迫「はい」
鶴瓶「あ、ほなバッファロー吾郎とかはちゃうわけやな」
宮迫「後輩です」
鶴瓶「後輩なんや」
蛍原「師匠、バッファロー吾郎、知ってるんですね」
鶴瓶「天素のメンバーやな」
蛍原「はいはい」
宮迫「はい、天然素材」
鶴瓶「いや、それしか知らんわ」
蛍原「いや、ナイナイも居てましてたし」
鶴瓶「ナイナイもそうか」
宮迫「そうです、そうです」
鶴瓶「あ〜、そうかそうか」
宮迫「今はもう、偉い方になってしまわれて・・・」
(スタジオ笑)
内村「あっはっはっはっはっ」
南原「(宮迫の両腕を掴んで)抑えろ!抑えろ!」
蛍原「なんでやな!ええがな別にそんなもん」
宮迫「(泣き芝居で)別にね、悔しいとかそういうことじゃ・・・」
(スタジオ笑)
鶴瓶「そやけど、天素の中ではお前ら、はよ〜人気出すぎたんや、大阪で」
蛍原「そうですかね〜」
宮迫「一応、リーダーだったんですよ」
南原「お前がリーダーだったんだ」
内村「リーダーだったの?」
宮迫「ナイナイは僕らの先兵やったんです」
鶴瓶「おお」
宮迫「兵隊やったんですよ」
南原「兵隊だったから先に行け〜!ったら、帰ってこなくなったんだ」
(スタジオ笑)
蛍原「そうなんです、えらい遠くへ」
南原「あれ?帰ってこないな〜って」
宮迫「えらい勝っていきよったな〜って」
(スタジオ笑)

東京進出は勝手に来ただけ

鶴瓶「結局、はやく東京に出て来れなかったんや、ナイナイの方がぽーんと」
宮迫「そうです、そうです」
鶴瓶「あ〜いうんなんが、先に出てる原因やろうな」
宮迫「基本的に東京に出てきたのも・・・、あの〜、普通はなんか会社に呼ばれて、東京に出てきたりするんですけど、僕ら勝手に来ただけなんで」
鶴瓶「ふっふっふっふっ」
蛍原「ほんまにそうなんですよ」
鶴瓶「うそ?」
蛍原「ほんまですよ」
南原「天素でバーッと人気が出て、大阪で、こっち着たんじゃないの?」
蛍原「天素は東京からなんですよ」
宮迫「東京から人気が出たんですよ」
南原「あっ、東京なんだ〜」
内村「大阪ではあんまり?」
蛍原「大阪では全然、東京で、この日本テレビで深夜に」
鶴瓶「やってたな」
蛍原「それで、なんか知らんけど人気出たんですよ」
宮迫「日テレやったんですけどね、(めっちゃ笑顔で)僕ら見事降ろされてしまったわけなんですけども」
蛍原「えっへっへっへっへっ」
南原「でも先兵が残ってるよ」
宮迫「あっはっはっはっはっ、ぐるぐるナインティナインに変わってましたからね」
(スタジオ爆笑)
蛍原「言うなよ〜、そういうこと、しゃあないやろ、それは〜」
宮迫「(芝居がかった高笑いで)あっはっはっはっはっ」
蛍原「この世界はそういうもんや〜」
宮迫「『またいっしょに仕事しよ〜、カンパーイ』言うたのに、スタッフ、あっはっはっはっ」
蛍原「笑ろてる場合ちゃうねん、そんなもの〜」

表現としては逆なんですけど、まさにTKO方式の東京進出だったんですね。

東京出てきても東京でのレギュラーゼロ

鶴瓶「ほんな、あらためてこっちへ、天素辞めて出て来るっていうのを言いに行ったわけや」
宮迫「会社に一応あいさつに言ったんですよ、ほんなら一言『何しに来たん?』って言われて、涙ポロポロ出たん」
(スタジオ爆笑)
内村「あっはっはっはっはっ」
蛍原「確かにね、ええ」
南原「あれ?俺なんで泣いてんだろうと、なんで涙が出てくるんだろうと」
宮迫「東京出てこれから頑張ろう思って、東京出てきた途端、名古屋でレギュラー3本増えてしまって」
鶴瓶「ぐっふっ、うそやん」
南原「じゃあ、名古屋に住めばいいじゃん」
蛍原「それが一番はやいみたいですけどね」
南原「東京でのレギュラーは?」
宮迫「ゼロですね、(再び芝居がかった高笑いで)あっはっはっはっ」
蛍原「笑ってる場合ちゃうねん、そこは」
宮迫「住んでんのに・・・」
(スタジオ笑)
内村「あっはっはっはっはっ」
蛍原「なんとかなりませんかね、これ」

ナンチャンと「リングの魂」で共演

南原「(宮迫を指差し)こいつね、いろんなもん思ってるから、すごい溜まってんのよ」
内村「南原はね、何回か」
蛍原「別の番組で」
内村「リン魂で」
蛍原「はい」
南原「飲むとダメ」
宮迫「何がダメなんですか?」
南原「気が大きくなるというかね〜、ひどいね、カッチャン(勝俣州和)とも飲みに行くんだけどもね、ふたりで噛み合ってる、(頭に噛み付く仕草で)ガーッって」

そして番組の後半、今後の目標を聞きます。

宮迫は芝居をしたい

鶴瓶「もともと入った目標あるやろ?例えば、こういう風になりたいとか、そういうのはないん?」
宮迫「目標ですか?お芝居のほうがしたいな〜思って」
鶴瓶「え〜」
南原「あ、役者、でも今やってるもんな」
宮迫「そうですね、映画たまに出してもらったり」
鶴瓶「ええ、どんなん?」
宮迫「あの〜、岸和田少年愚連隊っていう、(苦虫を噛み潰したような顔で)ま、ナイナイの下なんですけどね」
(スタジオ笑)
内村「あっはっはっはっ」
南原「いいだろ、別に」
蛍原「ええがな〜!別に、少年愚連隊出とった言うたらええがな」
宮迫「何?嫌な顔なってんの?」
蛍原「なってる、なってる、嫌な顔なってる」

あと、宮迫は刑事に憧れていて、デビュー当時のネタも刑事コントをやっていたと言います。それを聞いた鶴瓶がリクエストして、がっつり4分間そのコントを披露したんですが、はんにゃ金田にも負けないぐらいの宮迫の動きのキレに感動しました。^^;

「アメトーーク」ではどんな感じになるのか今から楽しみですが、同じテレ朝ということで、「リングの魂」のときのように、貪欲に必死に結果を残そうと張り切る雨上がり決死隊の姿が見たいです。

雨上がり文庫 (小学館文庫)

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