笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

坂上忍とマツコ・デラックスのバラエティ番組に出るときの心構え

現在、毒舌を武器にバラエティ番組で大活躍している坂上忍さんとマツコ・デラックスさん。

2人が同じ時間帯にそれぞれ別のラジオに出演していて、バラエティ番組に出るときの心構えについて語っていました。すると、坂上さんとマツコさんの考え方がとても似ているように思えたのです。もしかしたら毒舌でブレイクした理由がここに詰まっているのではないでしょうか。

あと、聞き手がどちらも吉本の芸人だったので、バラエティ番組における役割を芸人ではないゲストと対比しながらトークを進めていくところも興味深かったです。

坂上忍のバラエティ番組に出るときの心構え

2014年2月19日放送「ダイノジ大谷ノブ彦のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)

パーソナリティはダイノジの大谷ノブ彦。
ゲストは坂上忍。

坂上さんの近著『偽悪のすすめ』の一節を取り上げる大谷さん。

大谷「あの、この本の中で」
坂上「はい」
大谷「僕は吉本なんですね、吉本すごい会社で、素晴らしい芸人もたくさんいるんですけど、やっぱチームプレイなんですよ、笑いが」
坂上「でしょうね」
大谷「すごい多いんですよ、(自分は)あんまり最初できなくて、まあ今もできるタイプじゃないんですけど」
坂上「はい」
大谷「で、この本の中で坂上さんが、100人タレントが集まるヤツ(番組)は、そういう仕事のオファーが来たら断ると」
坂上「出ないですね」
大谷「要するに、自分が出る意味が……」
坂上「ない」
大谷「ないと思っちゃう」
坂上「だって、100人呼ぶ神経も分かんないけど」
大谷「ははははっ」
坂上「100人いたって、そこで前に前に出る人だったらいいですよ、僕は別にそういうタイプじゃないんで」
大谷「多分10代の子とかもそうだし、僕もそうなんですけど、100人出たら、100人のうちのひとつの部品として一生懸命やる美徳を押し付けられるんですよ」
坂上「あ~、僕は普通に100人いたら、そういう仕事引き受けちゃったとしたら、ずっと黙ってるだけですね、だから完全なギャラ泥棒になると思います」
大谷「自分が仕事ができないんだから」
坂上「行く必要ないです」

だからと言って坂上さんは100人の中で頑張る人を否定するつもりはありません。

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