笑いの飛距離

元・お笑い芸人のちょっとヒヒ話

芸人談義

ツッコミがいない漫談は漫才と違って遠いところまで行ける

お笑いの基本は、ボケとツッコミです。だから漫才やコントをやる芸人はコンビが多いわけです。そんな当たり前のことを考えるきっかけとなったのが、「内村てらす」の解散特集でした。 コンビを解散してツッコミの重要性に気付いた元巨匠・岡野 2017年6月22日…

売れかけている芸人ほどお金がない

「売れかけている芸人ほどお金がない」という話をよく聞きます。もしこれが「売れている芸人」との比較ならば当たり前のことです。両者の収入差に疑問を持つ人はいないでしょう。ところが、この話の比較対象は「売れている芸人」ではありません。自分たちよ…

お笑いで思いっきりスベると世界が広がる

サウナの本質は水風呂にある。 そう主張するのは、ヒャダインさん。ももいろクローバーZをはじめとする女性アイドルの楽曲を数多く手掛けてきた音楽プロデューサーです。 サウナの水風呂を耐えた先に広がる世界 2016年7月9日放送「久保みねヒャダこじらせナ…

THE ALFEEが持つ大衆性

「お笑いの人たちが、まずボケで出したくなっちゃうグループですね」。これはクイズのヒントです。そしてその答えは、3人組音楽グループのTHE ALFEE(ジ・アルフィー)でした。 芸人はボケのフレーズにTHE ALFEEを使いがち 2014年8月22日放送「ラブレターズ…

お笑いプラス何か

「芸人は何か武器がないと生き残れない」。2015年のナインティナイン岡村隆史は、このフレーズを頻繁に使っていました。もしかしたら今後の芸人人生における大きなテーマとして横たわっているのかもしれません。 オードリー春日俊彰+フィンスイミングとボデ…

ますだおかだ岡田圭右の取扱説明書を配った男

バラエティ番組を観ていると、「取扱説明書」という概念を耳にすることがあります。例えば、オードリー若林さんの「取扱説明書」を開けば「人見知り」の文字が見つかるでしょう。「アメトーーク」で人見知りキャラが世に広まった(1ページ目に書き込まれた)…

ピース又吉の小説『火花』を読んでネタ見せについて考える

ピースの又吉直樹が書いた小説『火花』を読みました。ふたりの漫才師が織りなすリアルな芸人物語。「お笑い」というジャンルならではの問いを、終始投げかけられているような感覚を持ちながら最後まで読みました。芸人であれば誰もが通る道「ネタ見せ」。つ…

バナナマンがいなければラーメンズは解散していた

「爆笑オンエアバトル」で人気に火がついて、そこからスターダムにのし上がっていったラーメンズ。メンバーである片桐仁が当時を振り返って、次のように語っていました。「バナナマンがいなかったらラーメンズ解散してました」。 「爆笑オンエアバトル」のお…

「ネタ帳」という言葉を初めて放送で使ったビートたけし

ベテランの芸人が今もなおトップを走り続けている秘訣。それは、「準備を怠らないこと」ではないでしょうか。 日記からネタ用メモを番組ごとに作っている笑福亭鶴瓶 2005年12月18日放送「笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ」(ニッポン放送) パーソナリティは笑福亭…

内村光良にタモリの影を重ねる三村マサカズ

「内村さん、ホントお世話になります、これからもずっと」。先日の「内村さまぁ~ず」で、さまぁ~ず三村マサカズがこんな発言をしていました。さまぁ~ずと内村光良の付き合いは長いです。始まりは「内村プロデュース」から、と言ってもいいでしょう。そし…

流れ星とワム!に見るコンビの妙

少し前に、漫才師・流れ星のインタビュー記事を読みました。コンビならではと思われる興味深い話が出てきたりして、「コンビの関係性」について改めて考えるきっかけになりました。 流れ星が「THE MANZAI」で披露した漫才「ひじ神様」誕生秘話 流れ星、ネタ…

初期の「爆笑オンエアバトル」にあった東西の溝

「大阪芸人は東京がイヤだった」。「爆笑オンエアバトル」の歴史を振り返る番組で、このようにコメントしていた陣内智則さん。それを受けて、ますだおかだ岡田さんも「オンバトの収録だけは気が重かった」と答えています。この2組は初期の「オンバト」で大活…

最近のお笑い芸人はツッコミ化している

「お笑い芸人がツッコミ化している」という話を最近よく聞きます。また、このテーマとセットで語られるのが、「お笑い芸人がコンビ揃って活動するのが難しい」。どちらもテレビでの話になります。 松本人志「世間の人は前もって用意した笑いよりもハプニング…

ネプチューン原田泰造のおかげでプライドを捨てることができた土田晃之

オアシズ大久保佳代子のブレイク。2013年のお笑い界の大きな出来事として、最初に浮かんだのがコレでした。他に「笑っていいとも」終了発表とかあるのに。でもそうなってしまうのは、普段聞いているラジオでの大久保さんの発言が、今でも印象に残っているか…

アンタッチャブル山崎「一般の人のお笑い感に当てて行きたい」

「昔はジャックナイフだった」。これは「尖(とが)っていた」って意味なんですが、お笑い芸人のエピソードトークでよく耳にするフレーズです。今では想像もつきませんが、ザキヤマことアンタッチャブル山崎さんも昔はジャックナイフだったんです。2010年の…

その人の人格や生き方が表れるのが芸

私が毎週楽しみにしている番組に、阿川佐和子さんがゲストと対談する「サワコの朝」があります。少し前の放送になるのですが、作家・岩下尚史(いわしたひさふみ)さんが出演していて、日本の伝統芸能との付き合い方について語っていました。私は、自分のお…

若手芸人のために「神保町ジュニア寄席」を立ち上げた千原ジュニア

今のお笑い界は「上が詰まっている」。私がこの言葉に最初に出会ったのは、だいぶ前の「ナインティナインのオールナイトニッポン」だったと思います。自分たちより上の世代、とりわけBIG3の揺るぎなさを指して、岡村さんはこのように表現しました。タモリさ…

コントは誰もがやっているベタな設定を誰もやっていない切り口で

先週の「ダイノジ大谷ノブ彦のオールナイトニッポン」に、バイきんぐ小峠さんがやって来ました。自分の好きな曲をエピソード込みで出し合い、どちらが心揺さぶることができるかで勝負する「洋楽じゃんけん 80s編」の対戦相手として。BSで洋楽番組の司会を務…

毒蝮三太夫が芸名の名付け親である立川談志について語る

毒蝮三太夫さんが「加藤浩次の本気対談!コージ魂」に出演していました。お年寄りに「長生きしろよ、ババア」などと言い放つ毒舌で、根強い人気を誇る毒蝮さん。彼のように「何を言っても許される存在になりたい」と語る加藤さんとの対談は、とても面白かっ…

萩本欽一にとって「笑い」とは?

2012年秋までBS日テレで放送していた「竹中直人の大人の笑い」。案内役は竹中直人。1組(1人)の人物に放送時間60分をまるまる与えて、やりたい笑いを自由に表現してもらう。スタッフ側が要求するのは「大人の笑い」であることのみ。あとは全部おまかせで、…

ネタ作りとは大きな自分たちのスタイルを作ること

お笑い芸人がネタ作りについて語ることがあります。私はそれを聞くのが大好きです。 さらば青春の光「ぼったくりバーのネタは新ネタライブの1時間前に出来た」 2012年12月26日放送「山里亮太の不毛な議論」ポッドキャスト(TBSラジオ) パーソナリティは南海…

山里亮太の過剰なまでの疑い深さ

10個良いことがあっても1個嫌なことがあれば、そっちだけをチョイスして数珠に繋げてしまう。「オードリーのオールナイトニッポン」で、自分のネガティブさをこう表現した若林さん。そして、「ただのバカなんだよ」と笑う。現在、若林さんはオードリーがブレ…

スピードワゴン小沢がキングコング西野に送ったアドバイス

「M-1グランプリ」が懐かしくなって録画を見返すことがあります。特に予選大会の裏側を追った直前番組を。もがき苦しみながらM-1ドリームを目指す漫才師の姿は、今見ても感動を覚えます。2007年の「M-1グランプリ」は、敗者復活から勝ち上がったサンドウィッ…

ネタに自分らしさが出るのを待つ物語

2011年の年末に行われた漫才日本一を決める「THE MANZAI」。この番組でブレイクして、16年の下積み生活から解放されたのが、お笑いコンビHi-Hiです。そんな彼らが初の単行本を発売。芸人生活18年を含む高校時代から成功するまでの23年間を綴ったノンフィクシ…

くりぃむしちゅー有田に言われてクリーム色のジャケットを着た土田晃之

現在発売中の単行本『splash!! vol.4』で、渡辺正行さんとバナナマンが対談しています。対談内容は「ラ・ママ新人コント大会」の歴史を振り返る。「ラ・ママ新人コント大会」は、コント赤信号のリーダー渡辺正行さんがプロデュースしているお笑いライブです…

若手芸人の高齢化について考えるカンニング竹山

ロンドン五輪で卓球女子団体がメダルを賭けて準決勝を戦っている中、「カンニング竹山の恋愛中毒」がBSフジで放送されていました。かつてはインターネット放送だった伝説の番組。「鳥居みゆきを発掘した番組」と言えば、ピンとくる人も多いかもしれませんね…

お笑い芸人の知名度がネタのウケ方に与える影響について

お笑い芸人が、お客さんの前でネタをする。ウケるかどうかはネタだけで決まるわけではありません。見ているお客さんがどういった層なのかも大きく影響します。当たり前なんですが。そんな当たり前のことをもう1度考えるきっかけになった番組があります。それ…

笑福亭鶴瓶「タモリはテレビの師匠」

タモリさんが司会を務めた今年の「FNS27時間テレビ」を全部見ました。正式名称は、「FNS27時間テレビ 笑っていいとも!真夏の超団結特大号!!徹夜でがんばっちゃってもいいかな?」。 私が1番印象に残ったのは日曜日の夕方、もう番組の終わりのほうでやった…

ナインティナイン矢部浩之の凄み

私はお笑い芸人の熱い話が好きです。普段語らない人が語る熱い話ならば、なおさらです。先日の「めちゃイケ」でお酒を飲む企画がありました。お酒の勢いで語られた熱い話があったなかで、私は静かに語るナインティナイン矢部さんの言葉に凄みのようなものを…

ナインティナインはテレビに出たくて芸人になった

お笑いブーム夜明け前の2000年。「ナインティナインのオールナイトニッポン」に、西川のりおさんがゲストで登場しました。伝説の放送だったと私は勝手に思っているんですが、それぐらい熱のこもったお笑い談義が繰り広げられました。この年の出来事としては…